「アマビエ」描いて地域の輪 平塚の公民館が参加呼び掛け

アマビエをモチーフにした塗り絵を紹介する小沢さん(左)ら=平塚市南豊田の豊田公民館

 新型コロナウイルスの感染拡大で疎遠になりがちな地域住民の絆をつなげようと、平塚市豊田公民館(同市南豊田)が中心となって塗り絵の共同制作に取り組んでいる。疫病を鎮めるとされる妖怪「アマビエ」をモチーフにした原画を地元の中学生に作ってもらい、住民が色を塗る。同公民館職員の小沢優さん(40)は「幅広い世代が参加し、地域の輪が広がれば」と期待する。

 新型コロナの影響で地域イベントが相次いで中止となり、住民同士の交流機会が失われる中、同公民館はコロナ禍で可能なイベントを検討。同市立大野中学校美術部にアマビエの原画制作を依頼し、7月から地元の小学生や高齢者らに色塗りの協力を呼び掛けている。

 原画は7種類作られ、柔らかいタッチでかわいらしく描かれている。15日現在、地元の小学校や市民サークルなどから色を塗った約200点が集まった。寄せられた作品は28、29の両日、市美術館で展示する予定で、小沢さんは「作品を通じて地域の絆を感じてほしい」と話している。

 原画は18日まで、同公民館で配布し、「ちいき情報局」のホームページからもダウンロードできる。問い合わせは同公民館電話0463(32)7373。

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