糸魚川市官製談合裁判 市職員に懲役1年6カ月求刑  市職員 起訴事実認める

 糸魚川市が昨年12月に入札を行った押上新駅公衆トイレ整備工事の予定価格を猪又建設(同市大町1)の営業担当に教示し落札させたとして、官製談合防止法違反などの罪に問われた当時の同市建設課係長、久保田雅樹被告(48)と公契約関係競売入札妨害の罪に問われた当時の猪又建設営業部長、古川浩被告(70)の裁判が18日、新潟地裁で開かれた。両被告は起訴事実を認めた。検察は久保田被告に懲役1年6カ月、古川被告に懲役1年を求刑した。判決は27日。

 検察によると、久保田被告と古川被告は共謀し、昨年11月24日、市が制限付き一般競争入札を予定していた新駅公衆トイレ整備工事について、猪又建設の営業担当者に自席から携帯電話の通信アプリで予定価格を教示し、同12月、予定価格に近い1900万円で落札させた。同工事の予定価格は1917万4000円で、久保田被告は自席のパソコンで予定価格を把握した。

 米田徹市長は久保田被告が起訴事実を認めたことについて「厳粛に受け止め、市民にご迷惑をおかけしたことに重ねておわび申し上げます。信頼回復に職員一丸となって取り組んでまいります」とのコメントを出した。

裁判が開かれた新潟地裁

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