全国の高校生がオリジナルの和菓子を作って競う「第12回全国和菓子甲子園」(全国菓子工業組合連合会青年部主催)の決勝戦が20日、オンラインで開催された。今大会のテーマは「豆」。決勝に勝ち上がった南部農林高3年の古波津涼(すず)さん(18)と幸地美空さん(18)は、青色が鮮やかな「美(ちゅ)らうちなー」という作品を披露して奨励賞を獲得した。
「美らうちなー」はジーマーミ豆腐やナントゥ(みそ味の餅菓子)、マメ科の植物・バタフライピーなどを使い、沖縄の味と風景を表現した。2人は「練習を重ねたことでレベルアップにつながった」と胸を張った。
大会は例年、審査会場に集まって腕とアイデアを競う。今年は新型コロナウイルスの影響で、製作過程を審査会場に中継して、事前に郵送した作品の試食で競った。
2人は普段、洋菓子やパンなどの発酵料理を主に練習していて、和菓子は作り慣れていない。作品の構想が固まった7月末から練習を重ねた。月桃の葉を使って餅を蒸した香りや、ナントゥの味、食感など、沖縄独特の風味を中継先の審査員に説明するのに苦戦した。試食品は4日前に郵送したため「本来の味や色を伝えることが難しかった」と悔しさもあった。
古波津さんは「いい経験になった。沖縄らしさを伝えられたと思う」と話した。幸地さんも「新しいことにチャレンジできてよかった」と充実感を示した。 全国から40校が参加し、上位12校が決勝に進んだ。優勝したのは兵庫県の神戸第一高校だった。