ネルソン・クルーズが3年ぶりの守備 初の一塁でスタメン出場

日本時間8月25日、ネルソン・クルーズ(レイズ)は「2番・一塁」でフィリーズ戦のスタメンに名を連ねた。クルーズが守備に就いたのはマリナーズ時代の2018年(右翼手として4試合にスタメン出場)が最後。一塁の守備に就いたことはマイナー時代を含めても一度もない。ナ・リーグの本拠地での試合で指名打者がないこと、正一塁手の崔志萬(チェ・ジマン)が故障者リスト入りしたこと、フィリーズの先発が左腕レンジャー・スアレスであることなど、複数の要素を考慮してケビン・キャッシュ監督はクルーズを一塁に置くことを決めた。

エリアス・スポーツ・ビューロー社によると、41歳54日のクルーズは「1900年以降に指名打者以外の特定のポジションで初めてスタメン出場した選手」としては5番目の高齢選手だという。ちなみに、最高齢記録は1950年に43歳19日で初めて一塁手としてスタメン出場した殿堂入り遊撃手、ルーク・アプリングである。

クルーズは日本時間7月22日にトレードでツインズから移籍。今季はここまで109試合に出場して打率.270、26本塁打、68打点、3盗塁、OPS.859をマークしている。ナ・リーグの本拠地で行われる試合では指名打者が使えないため、キャッシュがこのベテランスラッガーをスタメン起用するためには、どこかを守らせる必要があった。

チェの故障者リスト入りによりレイズのロースターには内野手が4人(ジョーイ・ウェンドル、ワンダー・フランコ、ブランドン・ラウ、ヤンディ・ディアス)だけになり、ラウが二塁、ディアスが三塁、フランコが遊撃でスタメン出場。相手投手が左腕のため、左打者のウェンドルよりも右打者のクルーズをスタメン起用したいと考え、クルーズに一塁に置くことを決めたとみられる。

二塁、三塁、遊撃を守れるウェンドルがベンチに控えているため、レイズはリードして試合終盤を迎えた場合、ラウもしくはディアスを一塁に回し、ウェンドルを守備固めに起用することになりそうだ。

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