タイガース・カブレラは「あと2年」 2023年限りで現役引退の意向

先日、メジャー史上28人目の通算500本塁打を達成したミゲル・カブレラ(タイガース)は2023年シーズン限りでの現役引退を考えているようだ。カブレラは米メディアによるインタビューのなかで「あと2年、それで終わりだ。右膝の状態が本当に悪くて、オフに入ると次のシーズンのためにケアをしなければならない。あと2年で十分だと思う。メジャーで20年間プレーすることになるからね」と発言。現行の8年契約の満了とともに現役引退ということになりそうだ。

現在38歳のカブレラは今季ここまで101試合に出場して打率.251、14本塁打、57打点、OPS.712を記録。かつて三冠王に輝いた打撃技術の高さを垣間見せる場面はあるものの、加齢と故障の影響による衰えは隠せなくなっている。100試合以上に出場してOPSが.800を超えたのは2016年(158試合でOPS.956)が最後。高額年俸に見合う働きを見せられなくなってからすでに5年目のシーズンに突入している。

カブレラは現在、タイガースと8年2億4000万ドルの大型契約を結んでおり、今季の年俸は3000万ドル。来季からの2年間はいずれも年俸3200万ドルを得る。2024年と2025年は条件付きのオプションとなっており、いずれも前年のシーズンでMVP投票トップ10にランクインすれば年俸3000万ドルのオプションが自動更新されるが、近年のパフォーマンスを考えると現実的な話ではない。2023年シーズンの終了とともにタイガースとの契約も終了すると考えるのが自然だろう。

通算3000安打まであと42本に迫っているカブレラだが、残り試合で大きくペースを上げない限り、今季中の達成は難しい。おそらく来季序盤での達成になるだろう。残り214となっている2000打点の達成は困難かもしれない。一方、現在の通算打率が.311、OPSが.922であることを考えると、通算打率.300以上、OPS.900以上をキープしたまま引退する可能性は高そうだ。

そして、カブレラ自身が語っているように、2023年シーズン中にはサービスタイム(メジャー登録日数)が20年に到達する。「あと2年」で各種の記録をどこまで積み上げることができるか注目したい。

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