三重県知事選に立候補。新人 一見勝之氏(いちみ・かつゆき)氏の経歴・政策は?

鈴木英敬知事の辞職に伴う三重県知事選挙が8月26日に告示され、9月12日に投開票が行われます。立候補したのはいずれも無所属で届け出順に前国交省職員の一見勝之(いちみ・かつゆき)氏(58)(推薦:自民・公明・立憲・国民)、前県議の岡野恵美(おかの・えみ)氏(69)(推薦:共産)、建設会社社長の石川剛(いしかわ・つよし)氏(47)の新人3名です。

三重県亀山市出身、東京大学卒業。運輸省で海上保安庁次長、国土交通省自動車局長、内閣府総合海洋政策推進事務局長等を歴任

一見氏は1963年三重県亀山市生まれ、東京大学法学部卒業。1986年に運輸省(現 国土交通省)に入省し、陸海空運、観光、海上保安の各分野を経験。海上保安庁次長、国土交通省自動車局長、内閣府総合海洋政策推進事務局長等を歴任しました。今回の選挙に立候補するため、今年6月に退職しました。

一見氏が掲げる政策とは

一見氏はホームページにおいて以下の政策を公表しています。

1.安全安心な三重

・まずはコロナの感染を防止することが、緊急の課題です。発症を予防し、重症化リスクを低減させるワクチン接種を推進します。

・幾多の台風、豪雨災害の被害を可能な限り少なくし、さらには南海トラフ地震に備えるため県土の強じん化を実現するとともに、危機管理体制を一層充実します。また、県民の命を守るために「盛り土」の再点検を実施します。

・コロナに立ち向かっている医療に従事する方々への支援を充実するとともに、地域の偏在是正を含む県内医療体制の整備、がんや認知症などに対する予防医療の拡充を進めます。また、市町と連携した健康増進施策も推進します。

・自動車行政、治安行政の経験を活かし、安心生活の基盤となる交通事故の防止や治安の確保に努めます。特に若年層や高齢者の被害低減に努めます。

2.賑わいのある三重

・コロナの影響で打撃を受けている観光産業、交通産業、農林水産業などの事業者の方々を支援し、コロナ後の反転攻勢につながるようにします。

・古来より三重は風光明媚で食材が豊かな住みやすい「美し国」。コロナ収束後には、強力な観光客誘致の実施と県産品の売り込みを行います。外客誘致にはJNTO(日本政府観光局)の力も活用します。

・またコロナ禍にあっても、新生活様式に対応したワーケーション、テレワーク、2拠点勤務の拠点としての三重の優位性を訴え、家庭内高級食材向けに三重ブランドの食材を積極的に売り込みます。

・来るべき自動運転社会の到来を見据え、鉄道駅や道の駅を活用したレベル4の自動運転実験を推進します。それまでの間の高齢の方々の移動を確保するために自治体が中心となった「助け合い交通」の制度の構築を支援します。 ほか

3.思いやりのある三重

・地域の福祉活動を支援し、誰もが安心して暮らせる三重県を実感できるよう民生委員や児童委員、市民活動団体(NPO)やボランティアの皆さんが、さらに活動しやすい環境を作っていきます。

・三重では多くの心身に障がいがある人が生き生きと仕事をしています。さらに多くの方が障がいに関係なく生活できるような社会作りのために、交通、教育、観光などの場でのバリアフリー環境の整備を推進します。

・特に傷つきやすい子供たちを守るため、児童虐待の防止、里親支援、児童養護の体制の充実や子供の貧困対策など、子どもの権利擁護の取り組みを推進します。

・女性や高齢者、障がい者、外国人が能力を発揮して働ける環境作り、ダイバーシティ社会の実現を図ります。 ほか

4.未来を拓く三重

・「こどもは国の宝、三重の宝」です。まずは子供たちが生き生きと学べる環境をつくっていきます。いじめの根絶を図り、また不登校児童生徒の支援をすすめるとともに、少人数教育の推進に取り組みます。

・我が国にとって、人口減少は経済力を削り、国力を奪う「静かなる脅威」です。人口減少をくい止める総合的な対策をあらゆる施策を実施し、更にはその効果を検証し、普段の改善を図りつつ、粘り強く、大胆な取り組みを進めます。妊娠を希望する女性が相談しやすい社会の仕組みを充実し、出生率の向上を図るとともに、他地域からの移住を促進し、2拠点勤務の受け皿整備を実施し、人口の社会増を図ります。

・「美し国三重」の基盤をなす森林や伊勢湾の環境の改善に、国のカーボンニュートラル戦略と連動し、「ゼロエミッションみえ」プロジェクトを起動します。また、海プラごみの調査、削減計画の策定を推進します。グリーン産業の育成も図り、環境産業立県を目指します。

・企業活動の効率化、農林水産業を含む産業の省力化、教育の充実、身近な医療の実現、コロナ禍の中での新生活様式、ライフワークバランスを実現するための働き方改革、更には県民目線に立った使いやすい行政システムの構築のためにはデジタル化推進が不可欠で、それが県の未来を決めるといっても過言ではありません。革新的な一層のデジタル化を進めます。

5.県民とともに歩む三重

・「信無くば立たず」常に県民に信頼される行政の実現のために、行政のあり方の不断の点検を行います。

・徹底的に県民の声に耳を傾けるシステムを構築し、「聴いて聴いて、さらに聴いて、汗をかく行政」を実現します。

・難しい問題、困難な問題を先に送らず、県民の皆さんに分かりやすく提示し、「万機公論に決すべし」の姿勢での行政展開を行います。

・三重の財政を預かる身として、不断のチェックと適正な予算策定と執行を心がけます。二本松藩の「戒石銘」に思いをいたし、職員の士気を落とさないようにしながら、行政のムダの排除、効率化に努めます。

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