横須賀の規格外カボチャ、プリンタルトで人気です 期間限定の品、食品ロス防止に一役

規格外の横須賀産カボチャでタルトを手掛けた栗山さん(右)と高橋さん=横須賀市安浦町

 規格外になった神奈川・横須賀産の「坊ちゃんカボチャ」を使った「濃厚かぼちゃプリンタルト」が人気を呼んでいる。農家の課題解決を目的に、市内の生産者と食品加工会社、パティシエなどが連携して商品化。地元の洋菓子店「Lisa’s Cake Market」(同市安浦町)で9月に販売を始めたところ、午前中で売り切れる日もあるほどの評判だ。

 直径21センチのタルトの中央に濃い黄色のかぼちゃプリンを据え、葉や実をかたどったチョコレートやナッツ類、生クリームで周囲を秋らしく彩った。

 地元食材の価値創造と食品ロス防止を目的に、市内の団体「KAKEHASHI(カケハシ)」が声を掛け、「鈴也ファーム」が育てた「坊ちゃんカボチャ」の規格外品を、市内の食品加工会社がペースト化し、同店代表取締役の栗山莉沙さん(37)がプリンタルトに仕立てた。ケーキ1台につきカボチャを1個以上使った、濃厚な味わいだ。

 カケハシ代表理事の高橋正和さん(38)によると、カボチャは日当たりなどで色が変わるため規格外品も多いといい「プリンという形で価値を生み出すことができ、今後につながる」と手応えを語る。栗山さんも「農家から食材について学ぶことが多かった。今後も地元産品を使った商品を検討したい」と話していた。

 同タルトは1カット496円。10月までの期間限定販売。問い合わせは、同店電話046(821)5233。

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