ロイヤルズがムーアGMとピコーロGM補佐の昇進を発表

日本時間9月15日、ロイヤルズのジョン・シャーマン会長はデイトン・ムーアGMを編成本部長、J・J・ピコーロGM補佐をGMにそれぞれ昇進させることを発表した。メジャーリーグでは多くの球団がGMよりも上の立場として編成本部長というポジションを設けており、ロイヤルズもそれに倣った形。ムーアが球団全体を統括するという現在の形は今後も変わらないとみられる。ピコーロはこれまでGM補佐として主にマイナーリーグ部門を担当していたが、今後はムーアの右腕的存在として活躍することになりそうだ。

ムーアは2006年5月にロイヤルズのGMに任命され、今年がロイヤルズでの15年目のフルシーズンとなっている。2014年からは2年連続でチームをワールドシリーズの舞台へ導き、2015年には球団史上初のワールドシリーズ制覇を達成。ムーアがロイヤルズを率いた期間は、チームの歴史のなかで最も成功を収めた期間である。

ピコーロはムーアのあとを継いで球団史上7人目のGMとなる。2015年にGM補佐に昇進し、今年が7年目のシーズン。2006年に選手育成部門のディレクターとしてロイヤルズに加わり、スカウティング部門や選手育成部門など、主にマイナーリーグ部門を担当することが多かった。

ロイヤルズは2015年にワールドシリーズを制したあと、再建期間に突入していたが、徐々にチーム再建は終わりに近づき、勝負モードへと転換しつつある。今回のフロントの人事異動は、ロイヤルズの勝負モードへの転換をさらに加速させるものとなるかもしれない。

ブラッド・ケラー、ブレイディ・シンガー、クリス・ブービッチ、ダニエル・リンチ、ジャクソン・カワーといった若手投手たちがローテを担い、ボビー・ウィットJr.やニック・プラット、MJ・メレンデスといった強打のプロスペクトも控えているロイヤルズ。編成本部長に昇進したムーアのもとで再び黄金期を迎えることができるか注目だ。

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