あなたも「風魔忍者」になってみませんか? 400年ぶり忍者団復活へ 小田原市観光協会が育成講座

小田原城(資料写真)

 風魔忍者、募集中でござる─。戦国時代に小田原北条家を陰から支えた風魔忍者を新たな観光の目玉にしようと、小田原市観光協会は忍者アクションの演者を育成する講座を新たに開設する。北条家滅亡後、400年ぶりとなる小田原の忍者団復活へ向けて市観光協会は27日まで“忍者修行”の参加者を募集している。

 伝承などによると、風魔一党は北条家初代の早雲によって見いだされ、敵軍の諜報(ちょうほう)活動や闇討ち、攪乱(かくらん)など北条家5代100年の支配を支えた。風魔の頭領は「風魔小太郎」の名を代々継ぎ、箱根から足柄の山を忍者の里として栄えてきたとされる。しかし、北条家滅亡後、江戸幕府によって17世紀初頭に滅ぼされた。

 文献史料にも記述が乏しく、謎に満ちた風魔忍者を新たに訪日観光客を呼び込む目玉にしようと、市観光協会は近年、本格的なプロモーションを開始。これまでは小田原に「忍者」がおらず、「北條五代祭り」など年数回の忍者ショーではイベント会社や都内在住の忍者専門家を呼んでいた。

 市観光協会では今後、小田原城を舞台に週1回のペースでの忍者ショーを展開するべく、小田原を地盤とする新生風魔忍者を結成することになった。「忍者殺陣アクション演者養成講座」は10月から来年3月まで全20回で殺陣師の米山勇樹さんが講師を務める。卒業後は忍者ショーで磨きをかけた技を披露する。問い合わせは市観光協会電話0465(20)4192。

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