ペットシッターに我が家の猫を預けたら神対応すぎて感動した話。

コロナ禍の巣ごもり生活に癒しを与えてくれるペットたち。我が家にも2匹の猫がいますが「我こそがおうち時間の主役じゃい!」と言わんばかりの表情やそぶりに、日々ほっこりさせてもらっています。

そんな家族同然のペットですが、時として飼い主の頭を悩ませるのが、旅行や帰省の際のお世話をどうするか。一日くらいなら平気でも、長期となるとどうしても誰かの助けが必要になるんですよね。ということで今回は、過去に依頼して感激したペットシッターさんの仕事ぶりを取り上げたいと思います。

今回お手伝いしてくれた助六(オス・2歳)。人なつっこい性格なのでこういうときに助かります。

お話を聞いたのはペットシッターの吉川知恵美さん。子供の頃から動物が大好きで、高校時代からペットショップに勤務。長年の経験を生かし、2年前に『ペットシッター アニファ』を開業しました。犬猫以外にも両生類から鳥類まで、いろんな動物のお世話の経験があるそうです。

ちなみにペットシッターとは、飼い主の自宅でペットのお世話を代行する人のこと。生活環境を変えずに留守中の飼育をお任せできるので、ペットにストレスがかかりにくいという特長があります。

アニファ代表の吉川知恵美さん。小動物看護士をはじめ様々な資格を取得している(実際の勤務中はマスクを着用しています)

筆者も最初はペットホテルに預けるか迷いましたが、デリケートな性格の猫がいることもあって、お試しのつもりで『アニファ』に依頼することに。結果的にこれが大正解でした。

ストレスを感じさせないお世話。

ーー僕が驚いたのが事前の打ち合わせ。わざわざ自宅まで来てくれるんですよね。

吉川さん:はい。普段通りのお世話ができるように、フードの保管場所や量、トイレの掃除方法、ペットの性格や特徴などを、なるべく細かく聞くようにしています。たくさんお話をさせていただくことで、飼い主さん的にも不安を取り除けるんじゃないかと。

ーーたしかに一度お会いしているので、家を空ける日も不安はありませんでした。

吉川さん:それとペットとの顔合わせも大切にしています。ご主人の前で一度対面しているのと、まったく面識のない状態では、シッティング当日のペットたちの様子も変わってくるので。

ーーとくに猫はそのへん敏感ですもんね。

吉川さん:そうなんです。あとは、ペットがどんな風に飼い主さんと触れ合っているのかを観察して、その様子を実際のお世話に生かしたりもしています。

ーーなるほど。

吉川さん:環境の変化によって体調を崩してしまうペットもいるので、できるだけ日常と変わらないお世話をしてあげたいと思っているんですよ。

散歩のルートやフードの配合など、事前の打ち合わせで事細かにカルテを作成していく。

ーーシッティング当日はどんなお世話をしてくれるんですか?

吉川さん:たとえば猫ちゃんならフードの用意やトイレのお掃除、ご要望によってはおもちゃで遊んだり、ブラッシングをしたり、これは本当にご依頼主によって様々ですね。

ーーうちの猫は遊ぶのが大好きなので、構ってくれるのはうれしいです。

吉川さん:ご主人がいない寂しさで問題行動を起こすペットは意外と多くて。たくさん遊んであげて、疲れて寝ている間に飼い主さんが帰ってくる、というのが私の理想でもあるんです。

ーー病気の猫や高齢の猫もお世話してくれるんですか?

吉川さん:もちろんです。ご自宅での投薬や介護・看護のほか、通院などのお手伝いもしています。

植物の水やりなどの雑用もできる範囲で。空き巣などの防犯対策として郵便物の取り込みを依頼する人も多いそう。
遊びにのってくるのは信頼している証拠?

ーーシッティングする時はどんなことを心がけているんですか?

吉川さん:いかにスムーズなお世話ができるか、打ち合わせ時のカルテを読み直しながら、頭の中で何回もシミュレーションしてからご自宅に伺うようにしています。

ーーシミュレーションですか!

吉川さん:滞在時間が長ければ長いほど、ペットたちもストレスを感じてしまうので…。猫ちゃんだと基本的に30分コースを選ばれる方が多いんですが、やるべきことを順序立てて遂行して、風のように去っていきます(笑)。

吉川さん:それと留守中の飼い主さんにも安心して欲しいので、メールやLINEなどでごペットの様子をその場で報告するようにしています。

ーーあれは本当にうれしかったですね。しかも帰ったらペットの様子をまとめた報告書も置いてあったりして。

吉川さん:留守中のペットの様子は、今後の飼育方針にも関わること。どれだけごはんを食べたか、ちゃんと排泄したかなどを細かく伝えた内容が、次に家を空けるときの参考になればと思っています。

こちらが報告書。自作シールまで用意するまさに神対応!

セキュリティもコロナ対策も万全

ーー留守中の家に上がられることを不安に感じる人もいるかと思うんですが、なにか対策はしていますか?

吉川さん:ご希望の方にはセキュリティシールをお渡しして、入って欲しくない部屋や棚などの扉に貼っていただいています。

ーー剥がすと開けたことがひと目でわかるシールですね!

吉川さん:そうです。もちろんご指定の部屋以外に入ることはないんですが、お守りのようなものと思っていただけたら。正直、これがあると私も安心するんですよ。

ーーカギのやり取りはどうしてますか?たしかうちは後日届けてもらった気がするんですが。

吉川さん:ご希望によっては書留などでお送りすることもできるんですが、基本的には鍵を手渡しの上ご返却させていただいています。

ーー支払いもこのときに?

吉川さん:はい。ただ、ペイペイなどの電子マネーも使えるので、最近は飼い主さんが自宅に戻ってからお支払いいただくことも多いです。もちろん鍵の返却と一緒に、手渡しのお支払いでも大丈夫ですよ。

本日の出演料(ちゅーる)をむさぼる助六。吉川さんにもすっかり懐いた様子。

ちなみに料金ですが、ご参考までに我が家のケースでは

・ペットシッター(猫ちゃん30分コース)2,500円
・出張費(能美市)500円
・初回登録料 1,000円

以上で4,000円でした(次回以降は3,000円)。あのサービス内容でこの料金はかなり良心的。ペットホテルに預けたり友人や家族に面倒を見てもらったり、留守中のお世話の選択肢はいくつかありますが、個人的にはペットシッター(というか吉川さん)に依頼して本当に良かったと思ってます。

最後に…

ペット需要が高まっている一方で、飼育放棄の増加も問題になっています。これからという方は、ぜひ環境省が発行するガイドライン「ペットを飼う前に」を読んでみてください。

ペットシッターアニファ
TEL.090-2837-9769
営業時間/9:00~21:00
対応エリア/金沢市、野々市市、白山市、かほく市、内灘町、津端町、加賀市

※こちらの情報は取材時点のものです。

(取材・文/ヨシヲカダイスケ、撮影/林 賢一郎)

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