2020 年の余暇市場は前年比23.7%減の55 兆2,040 億円に 巣ごもり需要で在宅レジャーの参加人口が上位、旅行や外食は大幅減

新型コロナへの感染不安や不要不急の外出自粛をはじめとする感染拡大防止策は、2020年度の余暇活動にどのような影響をもたらしたのか。 

日本生産性本部の余暇創研では、日本における余暇の実態を個別の意識や参加実態に関するアンケート調査および各業界の市場分析から検証して取りまとめた「レジャー白書」を発行している。1977年の創刊以来通算45号目となる今回は、コロナ禍の影響が続いた2020年の余暇活動動向を、需給双方の視点から総合的・時系列的に分析した。 

「レジャー白書2021」は10月4日(月)に発行予定

2020年の余暇関連市場規模は、前年比23.7%減の55兆2,040億円と大幅に縮小した。コロナ禍に直面した観光・行楽部門をはじめ、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門の全4部門すべてでマイナスとなった。特にマイナス幅が大きかったのが観光・行楽部門で、観光・行楽部門全体では前年比43.7%減、海外旅行は前年比90%以上の減少となった。 

2020年の余暇活動の参加人口にもコロナ禍の影響が色濃く表れている。「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」は昨年の1位から4位に、「外食(日常的なものは除く)」も2位から6 位に順位を下げた。一方、上位を占めたのが在宅で楽しめる余暇活動だ。「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」が3,900万人で初の首位となったほか、「読書(仕事、勉強などを除く娯楽としての)」「音楽鑑賞(配信、CD、レコード、テープ、FM など)」などが続いた。 

また、一人当たりの平均参加種目数も2019年と比べて減少した。2019年は一人当たり平均12.3種目に参加していたが、2020年は2.4種目減って9.9種目となった。将来の希望種目をみると、特に外出を伴う観光・行楽部門での希望種目数と参加種目数の差が大きく、「参加したいができない」状況が推測される。 

このほか、Go Toトラベル・Go Toイートキャンペーンの利用についても調査した。「レジャー白書2020」は10月4日(火)に刊行予定。購入などの問い合わせはこちらのページ最下部へ。

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