朝鮮で最高人民会議、北南連絡線復元の意思表明 金正恩総書記が施政演説

朝鮮中央通信によると、最高人民会議第14期第5回会議が9月28、29日の両日、平壌の万寿台議事堂で行われた。会議では金正恩総書記が施政演説を行ったほか、6つの議案が討議され、当該の法令および決定が採択された。

最高人民会議第14期第5回会議が平壌の万寿台議事堂で開かれた(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

金正恩総書記は29日、第2日会議に参席し、「社会主義建設の新たな発展のための当面の闘争方向について」と題した施政演説を行った。

総書記は、激変する主・客観的情勢に即して社会主義建設の新たな発展を力強く促すための朝鮮政府の施政方針を宣明。政治、経済、文化、国防、対外関係をはじめ各部門における肯定的変化について概括、分析し、政策課題を提示した。

総書記はまた、対南および対米関係に言及した。

膠着状態の北南関係と朝鮮半島情勢について概括評価して現段階における対南政策を宣明した。南朝鮮の二重的な態度と敵視政策の撤回が北南関係改善において先決されるべき重大問題と指摘うえで、北南関係を根本的に解決するうえで提起される原則的問題を言明。北南関係が一日も早く回復され、朝鮮半島に恒久平和が訪れることを望む全民族の期待と念願を実現するための努力の一環として10月初めから北南通信連絡線を再び復元する意思を表明した。

対米関係については、新しい米行政府においても軍事的脅威と敵視政策は少しも変わったものがないと評価したうえで、米政権の対朝鮮動向などへの分析に基づいて朝鮮政府の対米戦略的構想を徹底的に実行する戦術的対策を立てることに万全を期すための課題を示した。

最高人民会議第14期第5回会議には、最高人民会議常任委員会の崔竜海委員長、金徳訓内閣総理、最高人民会議常任委員会の副委員長、書記長、委員、最高人民会議の副議長をはじめとする最高人民会議代議員とオブザーバーとして党中央委員会、最高人民会議常任委員会、内閣、武力、省、中央機関の活動家、市・郡党責任書記、人民委員長、道級機関の活動家が出席した。

会議では、市・郡発展法の採択など6つの議案が討議され、当該の法令および決定が全会一致で採択された。

会議では、国務委員会の副委員長、委員を召還、補欠選挙した。

朴奉珠氏を国務委員会副委員長から召還し、金才龍、李萬建、金衡俊、李炳哲の各氏、金秀吉、金正官、キム・ジョンホ、崔善姫の各代議員を国務委員会委員から召還した。

金徳訓代議員を国務委員会副委員長に補欠選挙し、趙甬元、朴正天、呉秀容、李永吉、張正男、金成男、金与正の各代議員を国務委員会委員に補欠選挙した。

最高人民会議常任委員会の副委員長、委員を召還、補欠選挙した。

太亨徹代議員を副委員長から、朴明哲代議員を委員から召還し、姜潤石代議員を副委員長に、ムン・チョル、パク・インチョル、ハン・ジョンヒョク、金正順、メン・ギョンイルの各代議員を委員に補欠選挙した。

会議では、中央裁判所の所長にチャ・ミョンナム氏が補欠選挙され、最高人民会議部門委員会のメンバーを召還、補欠選挙した。

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