食事の際、障害者の手と太ももをひもで拘束 相模原の社団法人に新規受け入れ停止の行政処分

相模原市役所

 相模原市内の障害者グループホーム(GH)で職員による入所者への虐待行為があったとして、市は1日、GHを運営する一般社団法人「相模原市手をつなぐ育成会」(同市中央区上溝、三宮隆志理事長)に対して新規利用者の受け入れを1年間停止する行政処分を行った。処分期間は同日から来年9月30日まで。

 市福祉基盤課によると、同法人が運営するGH(同区)で複数の職員が入所者1人に対して、正当な理由がないにもかかわらず、食事の際に入所者の手と太ももをひもで縛り付ける身体的拘束を行った。こうした行為は障害者総合支援法に違反するが、同GHでは少なくとも今年2~6月に継続して行われていたという。また、虐待行為に気付いていた別の職員も通報せず、虐待防止に関する職員研修も怠っていたという。

 市によると、6月下旬に入所者の保護者から法人に対して「(入所者に)不自然なやけどがある」と通報があり、一連の行為が判明。法人から連絡を受けた市は8月に監査を行い、虐待行為を認定した。市は法人に業務改善の指導を行うとともに、再発防止策の報告を求めるという。

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