【ALDS展望】77歳のラルーサと72歳のベイカー 「老将対決」に注目

ワイルドカード・ゲームをレッドソックスとドジャースが勝ち上がり、日本時間10月8日からディビジョン・シリーズ(地区シリーズ)がスタートする。一足早く開幕するア・リーグは、リーグ最高勝率のレイズがワイルドカード・ゲームでヤンキースを破ったレッドソックスを迎え撃ち、アストロズはホワイトソックスと対戦する。アストロズを率いるのは72歳のダスティ・ベイカー、ホワイトソックスは77歳のトニー・ラルーサ。経験豊富な「老将対決」の行方に注目だ。

球団新記録となるシーズン100勝をマークしたレイズは、第1戦にシェーン・マクラナハン、第2戦にシェーン・バズといずれもルーキーが先発することが決まっている。打線を牽引するものランディ・アロザレーナやワンダー・フランコといったルーキーであり、「コスパ最強」のチームを作り上げているレイズがポストシーズンでもレギュラーシーズンと同様の強さを発揮するのか注目される。一方、レッドソックスは第1戦にエドゥアルド・ロドリゲスが先発予定。ワイルドカード・ゲームではロースターを外れた澤村拓一は、地区シリーズのロースターに名を連ねることができるだろうか。

もう1つのカード、アストロズ対ホワイトソックスは「老将対決」に注目したい。ベイカーは24年間の監督生活で通算1987勝(歴代12位)をマークし、ポストシーズン進出11度。殿堂入りの名将であるラルーサは34年間の監督生活で通算2821勝(歴代2位)をマークしてポストシーズンに15度進出し、ベイカーが1度も経験していないワールドシリーズ制覇も3度経験している。これまでに通算208試合の直接対決があり、お互い104勝ずつ。今回のシリーズを制したほうが直接対決の成績でも上回ることになる。

ちなみに、両者は現役時代には1971年のブレーブスで短期間だけチームメイトだった。また、ベイカーは現役ラストイヤーの1986年にアスレチックスの監督を務めるラルーサのもとでプレーしたこともある。50年前からつながりのある両者は、豊富な経験を武器にどんな戦いを見せてくれるだろうか。

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