首都圏を襲った7日夜の地震で、神奈川県内は横浜、川崎両市で震度5弱を観測し、揺れに驚いて転倒するなどした20~90代の男女計16人が軽傷を負った。横浜市港北区の小学校が断水で休校となったほか、朝の通勤時間帯に鉄道が運休するなど8日も影響が広がった。
神奈川新聞社の集計によると、負傷者は川崎市が7人で最多。このうち、川崎区の60代女性は落ちてきた仏壇に当たり、頭を打撲。幸区の50代男性も落下物で顔を負傷した。
このほか、横浜、厚木、茅ケ崎市で各2人、鎌倉、大和、座間市で各1人がけがをした。自宅や施設で転び、腕や足などを負傷したケースが多いが、倒れた家具の下敷きになり、救急搬送された人もいた。
震度5弱を記録したのは横浜市鶴見区、神奈川区、中区、港北区、緑区と、川崎市川崎区。県内のその他の市区町村では震度4~2を観測した。県内で震度5以上の揺れとなるのは、二宮町で震度5強を観測した2015年5月の小笠原諸島西方沖の地震以来。
また、超高層ビルなどを揺らす長周期地震動(階級4~1)は、神奈川東部で階級1が観測された。川崎市中原区と高津区のマンションでエレベーターの利用者が閉じ込められるトラブルが2件起きたが、いずれも30分以内に救出された。川崎区では、工場からの消火剤の流出やエチレンガスの漏出もあった。