2年ぶり錦鯉品評会 〝泳ぐ宝石〟104匹出品 糸魚川市鬼伏

 令和3年度第58回「糸魚川市・上越地区錦鯉(にしきごい)品評会」(同実行委員会主催)が17日、糸魚川市鬼伏の錦鯉共販センターで開かれた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止となり、2年ぶりの実施。愛好家の丹精した〝泳ぐ宝石〟104匹が出品され、体形や模様の美しさを競った。

雨の中で行われた錦鯉の品評会

 新潟県の観賞魚に指定されている錦鯉。同センターは市所有で、糸魚川市・上越地区錦鯉共販協議会(橋立春雄会長)が管理・運営している。例年、定期的に競り市が開かれている。県内で本格的な競りを行う施設は、小千谷と糸魚川のみ。

 品評会に出品された鯉は、大きさで20部(体長20センチまで)、30部(同30センチ)、40部(同40センチ)、50部(同50センチ)、60部(同60センチ)、70部(同70センチ)と70超部(体長70センチ超)の7部門、模様で「紅白」「三色」「写り物」「光り物」「変り物」の五つに分類された。

 審査は体形、色彩、斑紋、資質、品位、風格等を総合的に評価。上位の鯉は投票で決定した。あいにくの雨模様の中、米田徹市長ら6人で審査を行った。

 公正な審査の結果、大会総合優勝に同市能生の齋藤雄司さん(71)の出品した錦鯉(70超部、紅白)が選ばれた。8歳、体長85センチ。

大会総合優勝の錦鯉と出品者の齋藤さん

 野池で約70匹を飼育している齋藤さん。最高賞に「今年は春から、水不足や暑さなど苦労があったが、打ち勝ち大きくなってくれて良かった」と喜びを話した。

 橋立会長(78)は「良いものを多く出してもらった」と愛好家に感謝。「コロナ禍で気持ちが沈みがちの中、美しい錦鯉を見ることで少しでも元気をもらってほしい」と飼育や観賞の広がりに期待した。

 同日午後には、本年度最後となる、競り市が行われた。

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