コロナ感染者激減で神奈川・黒岩知事「経口薬の治験者、確保困難」 9都県市首脳会議

オンライン形式で行われた9都県市首脳会議で発言する黒岩知事=県庁

 首都圏の9都県市首脳会議は25日、オンライン形式で行われ、新型コロナウイルス感染症について、県内の4首長らが意見交換した。

 黒岩祐治知事は「感染者の激減は大変喜ばしい」とした上で、「経口薬の臨床試験が横浜市内の宿泊療養施設で行われているが、治験に参加する患者を確保するのが大変困難になっている」と訴えた。

 横浜市の山中竹春市長は「『第6波』に備えて重要なのは、ワクチン接種率のさらなる向上と医療提供体制の確保」とし、コロナの専門病院開設を準備していることを報告した。

 川崎市の福田紀彦市長も「コロナを受け入れる病院は限られているという課題がまだ残っている」、相模原市の本村賢太郎市長は「3回目接種の準備に向け、国にはワクチンの供給量や接種対象者を早急に示していただきたい」と述べた。

 このほか各都県市から、介護や看護などが必要な家族をケアする「ケアラー」への支援(神奈川県)、行政のデジタル化推進(横浜市)、児童養護施設などでの専門的支援充実に向けた人材確保と職員配置(川崎市)、マンションの管理適正化推進に向けた包括的支援(相模原市)などが提案された。

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