FAのリゾーがヤンキース残留を熱望 再契約ならボイトは放出か

「ニューアーク・スター・レッジャー」のボブ・クラピシュ記者は、アンソニー・リゾーの家族の1人から聞いた話として、リゾーがヤンキース残留を熱望していることを伝えた。もしヤンキースがリゾーとの再契約を望んでいるのであれば、これは再契約に向けた大きな一歩となる。リゾーの家族がニューヨーク州に隣接するニュージャージー州の近くで暮らしていることも、ヤンキースにとってアドバンテージとなるかもしれない。もしリゾーとの再契約が実現すれば、ルーク・ボイトのトレード話が再燃することになりそうだ。

現在32歳のリゾーは、今年7月末のトレードでカブスからヤンキースへ移籍。ヤンキースでの初出場から6試合連続打点を記録するなど、移籍直後は強打を発揮したが、新型コロナウイルス陽性で離脱したあとは失速し、トータルで見れば平凡な成績に終わった。今季はカブスとヤンキースで合計141試合に出場して打率.248、22本塁打、61打点、6盗塁、OPS.783という成績。しかし、ヤンキースはリゾーとジョーイ・ギャロの加入により右打者偏重の打線のバランスが改善され、リゾーの加入後は貯金17という快進撃を見せて第2ワイルドカードでポストシーズン進出を果たした。

「ジ・アスレチック」の報道によると、リゾーは今年3月にカブスから提示された5年7000万ドルの契約延長オファーを拒否したという。今オフのFA市場はフレディ・フリーマン、リゾー、ブランドン・ベルトくらいしか有力な一塁手がおらず、フリーマンがブレーブス、ベルトがジャイアンツと再契約を結んだ場合、複数のチームによるリゾー争奪戦が繰り広げられることが予想される。ただし、リゾーは2年連続でOPS.800未満に終わっており、契約条件はそれほど高騰しないかもしれない。

ヤンキースの指名打者の枠はジャンカルロ・スタントンで埋まっているため、もしヤンキースがリゾーと再契約した場合、2020年本塁打王のボイトはトレード放出が濃厚だ。今年7月にも放出が有力視されながらもトレードは実現しなかったが、リゾーと複数年契約を結ぶのであれば、ボイトを放出して戦力の整理を行うのは間違いないだろう。

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