難航するメッツの新GM探し 他球団からの引き抜きはまたも失敗

メッツはフロントオフィスの新たなリーダー(GMもしくは編成本部長)が見つからない状況が続いている。当初はセオ・エプスタイン、ビリー・ビーン、デービッド・スターンズといったビッグネームが候補に挙がっていたが、いずれも交渉は不調に終わり、ジャイアンツのスコット・ハリスGMの引き抜きにも失敗。さらに、ブリュワーズのマット・アーノルドGM、カージナルスのマイケル・ガーシュGM、ブルージェイズのマーク・シャパイロ球団社長の引き抜きを画策したものの、いずれも失敗したことが明らかになった。

ブリュワーズの編成本部長を務めるスターンズの引き抜きを画策したメッツは、ブリュワーズのマーク・アタナシオ・オーナーにスターンズとの面接を行う許可を求めたが、アタナシオはこれを拒否。メッツはさらにスターンズのもとでGMを務めるアーノルドとの面接を希望したものの、これもブリュワーズが認めなかったという。スターンズを筆頭として優秀なフロントオフィスのもとで3年ぶりの地区優勝を果たしたブリュワーズは、自軍のスタッフを簡単に流出させるつもりはないようだ。

また、カージナルスのGMを務めるガーシュは、メッツへの移籍を希望せず、カージナルスに留まることを選択したという。ガーシュはジョン・モゼリアック編成本部長に次ぐフロントオフィスのナンバー2という位置付けだが、メッツのフロントオフィスのトップになるよりもカージナルスのナンバー2でいることを選んだということになる。2006年からカージナルスのフロントオフィスに在籍しているガーシュは、チームへの愛着を優先したとみられている。

ブロディ・バンワグネンを解任したあと、ジャレッド・ポーター、ザック・スコットとGMが2人続けて不祥事により解任されたメッツ。ブルージェイズの球団社長を務めるシャパイロの引き抜きにも失敗したことが報じられており、リストアップした候補者とまともに面接すらできない状況が続いている。スティーブ・コーエン・オーナーとサンディ・アルダーソン球団社長はフロントオフィスのトップに就任してくれる人物を見つけることができるのだろうか。

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