マリナーズ・菊池雄星 年俸1300万ドルのオプション行使せずFAに

メジャーリーグはワールドシリーズが終了してオフシーズンに突入したが、マリナーズの菊池雄星が4年6600万ドルの球団オプションの行使を拒否されたあと、1年1300万ドルの選手オプションを行使せず、FAになったことが明らかになった。マリナーズが4年契約のオプションを行使しないのは予想通りの動きだったが、菊池は選手オプションを行使してマリナーズでもう1年プレーするとみられていただけに、今回の動きはサプライズと言える。菊池はFA市場で新たな所属チームを見つけることになる。

現在30歳の菊池は、2018年オフにポスティング・システムを利用してマリナーズと契約。最初の3年間の契約は保証され、4年目以降はマリナーズ側が4年6600万ドル、菊池側が1年1300万ドルのオプションを行使する選択権を持つという異例の契約となっていた。

菊池はメジャー3年目の今季、開幕から安定したピッチングを見せ、自身初のオールスター・ゲーム選出。ところが、オールスター・ゲーム選出が決まった直後から成績が悪化し、ワイルドカードを争っていたシーズン終盤には首脳陣からの信頼を失って先発ローテーションから外されるなど、シーズントータルでは29先発で7勝9敗、防御率4.41という平凡な成績に終わった。

1年1300万ドルのオプションを行使してマリナーズに残留し、よりよい成績を残してからFA市場に出るという選択肢もあったが、大方の予想を裏切ってオプションを行使せずに今オフのFA市場に出ることを選択。代理人のスコット・ボラスは1年1300万ドルで残留するよりもいい条件の契約を得る自信があるのだろう。

なお、マリナーズは菊池のほかに、カイル・シーガーも年俸2000万ドルの球団オプションの行使を拒否される形でFAに。タイラー・アンダーソン、ジェームス・パクストン、ヘクター・サンティアゴ、ジョー・スミス、ショーン・ドゥーリトルの5投手もFAとなった。来季はチーム再建を終えて本格的に勝負モードに突入するシーズンになると予想されており、オーナーがペイロールの増額を公言するなかでどんな補強を見せるか注目される。

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