レッズの強打者・カステヤーノス オプトアウト権行使でFAに

日本時間11月5日、レッズのニック・カステヤーノスが大方の予想通り、オプトアウト(契約破棄)の権利を行使してFAになったことが明らかになった。カステヤーノスは2019年オフにレッズと4年6400万ドルの契約を結び、1年目と2年目のシーズン終了後にオプトアウトの権利を保持。昨季は60試合制の短縮シーズンで不本意な成績に終わり、FA市場も不況であることが予想されたため、オプトアウトの権利を行使せず残留したが、今季好成績を残し、2年3400万ドルの契約を残してFA市場に出ることを決めた。

カステヤーノスは来年3月に30歳の誕生日を迎える。メジャー9年目の今季は138試合に出場して打率.309、34本塁打、100打点、OPS.939というキャリアハイのシーズンを過ごし、オールスター・ゲームに初選出。感情を表に出すプレースタイルや勝負強いバッティングでレッズファンの人気者となっていた。

今オフのクオリファイング・オファーは年俸1840万ドルと定められており、レッズがカステヤーノスに対してクオリファイング・オファーを提示するのは確実。ただし、カステヤーノスはクオリファイング・オファーを拒否し、大型の複数年契約をオファーしたチームへ移籍する可能性が高い。クオリファイング・オファー拒否後、カステヤーノスが他球団と契約した場合、レッズは来年のドラフトで補償指名権を獲得できる。

レッズが現有戦力でカステヤーノスの穴を埋めるのであれば、カステヤーノスと同じ右打ちのスラッガーであるアリスティデス・アキーノが最有力候補。今季正中堅手として活躍したタイラー・ネークインを右翼へ移し、秋山翔吾やニック・センゼルを中堅に起用する方法もある。正左翼手は引き続きジェシー・ウィンカーが務めることになるだろう。

レッズのニック・クロールGMは「ペイロールを我々のリソースに合わせなければならない」と話しており、カステヤーノスに代わる大物スラッガーの獲得は期待薄。カステヤーノスとの再契約を目指す可能性も低そうだ。

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