メッツ・カノー メジャー復帰に向けて母国のウィンターリーグで始動

2度目の薬物規定違反により162試合の出場停止処分を受けて今季を全休したロビンソン・カノー(メッツ)が母国ドミニカ共和国のウィンターリーグに参加することが決定した。エストレヤス・オリエンタレスの公式ツイッターによると、カノーは日本時間11月11日の試合から出場を開始する予定だという。現在39歳のカノーは、マリナーズ時代の2018年に薬物規定違反で80試合の出場停止処分を受け、今回が2度目だったため162試合出場停止に。10年2億4000万ドルの大型契約はあと2年残っている。

ヤンキースの正二塁手として活躍したカノーは、2013年オフにFAとなり、10年2億4000万ドルでマリナーズと契約。2016年に自己最多の39本塁打を放つなど、5年間で打率.296、OPS.826をマークしたが、2018年は薬物規定違反による出場停止処分で5月中旬から約3ヶ月間を欠場した。2018年オフに自身の代理人を務めていたブロディ・バンワグネンがメッツのGMに就任。カノーはエドウィン・ディアスとともに、有望株ジャレッド・ケルニックら5選手とのトレードでメッツへ移籍することになった。

メッツ移籍1年目の2019年は故障の影響もあり、107試合で打率.256、13本塁打、39打点、OPS.736と不本意な成績に。短縮シーズンで行われた2020年は49試合で打率.316、10本塁打、30打点、OPS.896と好成績を残したが、今季は162試合の出場停止処分を受けて全休となった。メッツとの契約はあと2年。いずれも年俸2400万ドルで、各年とも375万ドルをマリナーズが負担することになっている。

メッツが来季カノーをどのように起用するかは不透明だ。二塁や三塁で起用する可能性もあれば、左の代打要員としてベンチに置いておく可能性もある。また、ユニバーサルDH(両リーグでのDH制)が導入されるのであれば、有力候補になるだろう。通算3000安打まであと376本。一時は3000安打当確とみられていたが、2度の長期出場停止処分により3000安打に届かない可能性が高い。球界屈指の強打の二塁手ではあるものの、残念ながら殿堂に迎えられることもないだろう。

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