小中学生が「ヤングケアラー」になる理由 神奈川・海老名市が初研修

ヤングケアラーの実態などについて学んだ研修会=海老名市文化会館

 家族やきょうだいの世話を担う18歳未満の「ヤングケアラー」について理解を深めようと、海老名市は、市職員や関係機関・団体の職員を対象にした初の研修会を実施した。市は「ヤングケアラー支援対応連絡会」を9月に市役所内に設置。現状について知るため、日本ケアラー連盟代表理事で日本女子大名誉教授の堀越栄子さんを講師に招き、約110人が参加した。

 研修会は市文化会館(同市めぐみ町)で10月26日に開催。堀越さんは「これまでは比較的元気な中高年女性が高齢者の介護をしている、というイメージがあった。しかし現実は異なり、介護の担い手は小学生から90歳代までいる」と説明。その中でヤングケアラーが担っている内容は、料理・洗濯、兄弟姉妹の送り迎え、入浴やトイレの介助、投薬の管理、さらに介護を受ける人への見守りや声掛けといった情緒面のケアまで、多岐にわたるという。

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