Autolus社、CAR T細胞療法の研究支援で2億5000万ドルの投資を調達 Obe-celは、プログラムされたT細胞の過剰な活動を最小限に抑えるように設計されており、毒性を軽減すると同時に、標的となるがん細胞を殺傷する能力を向上させる可能性

Autolus Therapeuticsが11月8日、CD19 CAR T細胞療法の候補であるobe-cel(obecabtagene autoleucel )の開発、およびB細胞悪性腫瘍の次世代療法の資金として、Blackstone Life Sciencesのファンドから最大2億5000万ドルの資金を得たことを発表しました。このニュースを受けて、同社の株価は35%も上昇しました。Obe-cel は現在、成人の急性リンパ芽球性白血病 (ALL) を対象とした第 Ib/II 相 FELIX 試験で評価されています。

Autolus社 の CEO、Christian Itin氏 は次のように述べています。

「Blackstone の投資と専門知識が、今後 obe-cel の開発と商業化の準備を支援し、2022年中にFELIX 臨床試験の結果が出るまでの間、このプログラムと会社を強固な財務基盤に置くことになります。」

FELIX試験は、約100名の成人の再発・難治性ALL患者を対象としており、主要評価項目は全奏功率、主要副次評価項目は奏功期間、微小残存病変陰性完全奏功率、安全性です。

Obe-celは、プログラムされたT細胞の過剰な活動を最小限に抑えるように設計されており、毒性を軽減すると同時に、標的となるがん細胞を殺傷する能力を向上させる可能性があるとのことです。

AUTO1として知られるこの治療法は、B細胞性非ホジキンリンパ腫でも第1相試験が行われています。

1億5000万ドルを投じて OBE-CEL を直接支援

この取引の一環として、Blackstone社は obe-cel の開発と商業化を支援するために1億5000万ドルを投資し、5000万ドルは取引完了時に支払われ、残りは特定の開発および規制上の成果に連動して支払われます。

一方、Blackstone社は Autolus社の株式1億ドルを私募で購入し、投資家は医薬品メーカーの取締役会メンバーを指名する権利を得ます。さらに Blackstone社は、投資の見返りとして、上限付きの一桁台のロイヤルティと obe-cel の純売上に応じたマイルストーンの支払いを受ける資格があるとしています。

今年初め、Autolus は、be-cel の世界的な商業生産能力を確保するため、英国のスティーブニッジに製造施設を建設する計画を発表しました。この工場は、当初は年間約2000バッチの生産能力を持つ予定ですが、今回の投資で、拡張の可能性もあります。

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