平塚海岸の公園計画、着工を延期 防風効果の樹林帯伐採に住民が反発、市は計画見直しへ

公園整備が計画される龍城ケ丘プール跡地。計画縮小を求める周辺住民が開いた現地観察会の様子=昨年2月、同市龍城ケ丘

 平塚海岸で進んでいる公園整備計画を巡り、神奈川県平塚市は10日、市独自の塩害調査や現行計画の見直しを行うことを理由に12月の着工予定を延期すると発表した。

 防風、防砂の役割を持つ海岸樹林帯が伐採されることから地元自治会などが反発。市も住民の反対の声に押され、樹林伐採の規模を縮小するなど計画の見直しを迫られる格好となった。

 市は新たな着工時期について「事業者との協議で12月に決定したい」と説明。塩害調査や住民説明会の時期は未定で、長期の延期となる可能性もある。

 市計画では地域活性化を狙い、龍城ケ丘プール跡地(同市龍城ケ丘)周辺約3ヘクタールに公園を整備。120台の駐車場やコンビニ、物産店、バーベキューレストランなどを設け、来年12月の供用開始を目指していた。

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