カーショウの去就はカーショウ次第 QOなしは名左腕へのリスペクト

長年ドジャースを支えてきた名左腕クレイトン・カーショウの去就はカーショウの決断次第という状況になっている。先週、ドジャースがカーショウに対して年俸1840万ドルのクオリファイング・オファーを提示しなかった際、これを不思議に思う人も少なくなかったが、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長は「故障中のカーショウに2022年シーズンに関する決断を迫ることをしたくなかった」という理由で同オファーの提示を取りやめたことを明言している。名左腕へのリスペクトの結果だったというわけだ。

現在33歳のカーショウは、今季22試合に先発して121回2/3を投げ、10勝8敗、防御率3.55、144奪三振、WHIP1.02という成績。左肘の炎症で7月上旬から2ヶ月以上にわたって戦列を離れ、シーズン終盤に左前腕の違和感を訴えてポストシーズンを欠場した。現在はPRP注射による治療を受け、リハビリを行っているところである。カーショウは自身の健康状態や家族との話し合いをもとに、自身の進退について決断を下すことが予想されている。

フリードマンはカーショウにクオリファイング・オファーを提示しなかったことについて「彼へのリスペクトであり、彼がこのチームのために成し遂げてきたことを考えると、彼の準備が整っていないときに決断を迫るようなことはしたくなかった」とコメント。同オファーを提示された選手には10日間の返答期限が設けられる。フリードマンはカーショウの決断にタイムリミットを設けるのを避けるために同オファーの提示を取りやめたのだ。

フリードマンが「もし彼がチームに戻りたいのであれば、我々はそれを実現するために必ず協力する」と語っているように、ドジャースはカーショウが残留を希望する場合、受け入れる方針を固めている。その一方で、フリードマンは「どんな理由であれ、彼がチームに戻ってこないのであれば、それは彼の権利だ。何を来年やりたいかということが彼の決断を左右するだろう」とも話しており、どんな決断であってもカーショウの意思を尊重する意向を明言した。

現時点で考えられる選択肢は【1】現役引退、【2】ドジャース残留、【3】家族の近くで現役続行(たとえばレンジャーズ移籍)の3つ。将来の殿堂入りを確実視される名左腕はどんな決断を下すのだろうか。

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