ロースター整理を進めるレイズ 右腕・ヘッドをマーリンズへ放出

ルール5ドラフトのプロテクトに備えてロースター枠の整理を進めているレイズが2日連続のトレードを敢行した。レイズは日本時間11月14日にブリュワーズへマイク・ブロソーをトレードしたことを発表したばかりだが、同15日にはルイス・ヘッドをマーリンズへ放出。ルール5ドラフトから自軍の有望株をプロテクトするためには、期限までにロースターの40人枠に登録しておく必要があり、レイズはこのプロテクト用の枠を空けるために、既存選手のトレードによってロースター枠の整理を進めている。

マーリンズは後日指名選手1名または金銭とのトレードでレイズからリリーフ右腕のヘッドを獲得。キム・アングGMは今オフの最優先課題に「複数の打者の獲得」を挙げつつ、「ブルペンの補強」に動く可能性があることを示唆していたが、ディラン・フローロ、アンソニー・ベンダー、アンソニー・バース、リチャード・ブライアーらが中心のブルペンにヘッドを加えることになった。

ヘッドは今季31歳でメジャーデビューを果たした苦労人。2012年ドラフト18巡目(全体563位)指名でインディアンスに入団したものの、メジャー昇格を果たせないまま解雇され、2019年はドジャースのマイナーでプレーした。2020年はマリナーズとマイナー契約を結んだが、新型コロナウイルスのパンデミックによりシーズンが始まらないなかで5月に解雇。その後は太陽光パネルの販売を始めるなど、引退後に備えて動き始めていたが、レイズに拾ってもらい、今季はメジャーで27試合(うち2先発)に登板して2勝0敗、防御率2.31をマークした。

マーリンズがレイズから投手を獲得するのは、この1年間でポール・キャンベル、ジョン・カーティス、デービッド・ヘスに続いてヘッドが4人目となる。ただし、カーティスは今年7月にブリュワーズへトレードされ、ヘスは成績不振によりシーズン途中で放出。現在もマーリンズに残っているのはキャンベルだけである。念願のメジャーデビューを果たしたヘッドが新天地マーリンズでどんな活躍を見せるか注目したい。

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