迫力の金堂、たたずむ僧侶 1300年前の海老名・国分寺をVRで体感 郷土資料館

特殊なゴーグル(左)を着けるとリアリティーのある相模国分寺を見ることができる(記者発表時のデモンストレーション)

 海老名市は、市内に史跡として残る「相模国分寺」の奈良時代の姿をバーチャルリアリティー(VR)により再現した動画を制作した。市郷土資料館「温故館」(同市国分南)に専用機器1セットを設置して公開している。

 約8分間の動画は、湘南工科大工学部の長澤可也研究室と協働で制作。相模国分寺は中門から見て左手に塔、右手に金堂、塔と金堂の背後に講堂が置かれ、回廊や築地塀で囲む法隆寺に似た配置になっているが、専用ゴーグルを着けて視聴すると、当時の境内に身を置いているような臨場感を味わえるという。

 中門から入って金堂前に幡(ばん)と呼ばれる旗が翻る様子や、迫力のある大きさの金堂のほか、当時の僧侶がたたずむ様子を見ることができる。また、高さが65メートルあったという七重の塔の最上階まで上昇するように動画が変化。塔の上から見下ろす奈良時代の風景が、ドローンで撮影した現代の映像に切り替わるように作られている。

 入館無料。動画の視聴は午前10時半~正午、午後1時半~3時。当日整理券を配布する。問い合わせは同館電話046(233)4028。

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