東京ドーム四つ分、「大矢部弾庫」跡地取得へ調査 横須賀市、公園活用を検討

横須賀市役所

 横須賀市は大矢部弾庫跡地(同市大矢部2丁目)の取得に向けた調査を始める。平安末期から鎌倉時代にかけて源家の家臣として栄えた三浦一族の史跡や希少生物が生息する貯水池があり、市は公園としての活用を含めて調査する。

 跡地は面積約18ヘクタールでうち平たん部は約4ヘクタール。取得時期や金額などの条件については、今後国と協議する。

 同所は1939年に旧海軍施設となり、戦後は海上自衛隊の横須賀造修補給所が自衛艦隊や陸上部隊などの弾火薬保管・補給場所として使用していた。海自施設の整理統合で2003年以降に市内の別の施設に機能を移転しており、防衛省から本年度末をめどに財務省へ所管換え予定であると市に連絡があったという。

 敷地内には三浦一族の初代為通(ためみち)が開いたとされる円通寺跡や、為通と3代義継の廟(びょう)所、21カ所のやぐら群といった史跡のほか、希少生物が生息する貯水池もあり、市環境政策部ではこれらを保全する形での公園活用を検討する方針。

 開会中の市議会12月定例議会に関連費用を盛り込んだ補正予算案を提出。2日の都市整備常任委員会で説明した。

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