「平和を妨害するな」ソウルで反米大会、日本でも連帯行動  米軍基地周辺で民族自主と統一を主張

南北・朝米膠着が続く中、ソウルや各地で反米集会が開かれている。

11月27日には、ソウル・龍山の戦争記念館と米軍基地周辺で2021反米自主大会行われた。

 祖国統一汎民族連合(汎民連)南側本部をはじめとする20余の団体で構成される大会準備委員会、全国民主労働組合総連盟(民主労総)など40余の団体で構成される全国民衆行動(民衆行動)が共催した。

約500人が反米自主を訴えた

 約500人の参加の下、大会では民族自主の精神に基づいて北南宣言履行のためのより強固な運動の土台を構築していくことを決議した。

 各界各層の市民団体は、2018年から毎年8月に祖国統一促進大会を開催して、南朝鮮各地における反米運動を結集し、大衆運動の拡大と全民族的な共同闘争の実現に努めてきた。

 今年も8・15に際して大会開催を予定していたが、新型コロナウイルス拡散を考慮して延期に。準備委員会では延期した祖国統一促進大会に代わって、よりいっそう広範な団体との共催の下で反米自主大会を開催することを決めた。ここに民衆行動が賛同して共催が実現した。

 民衆行動の常任共同代表である全国農民会総連盟のパク・フンシク議長は開会の辞で、「文在寅政権を最後に、不平等な韓米同盟を終わらせるべきだ」としながら、「民族大団結を阻害している国家保安法撤廃のための大衆的な基盤と運動の力を蓄えなければならない」と訴えた。

 民衆行動では12月11日に各地同時多発の民衆大会を、来年1月15日に民衆総決起大会を開催し、各地を網羅した常設的な運動団体を立ち上げる予定だ。

 大会準備委員会委員長である汎民連南側本部のリ・テヒョン議長は、「南北関係も祖国統一も『自主』なくして一歩も前進できない。(南朝鮮の)政治、経済、軍事が米帝国主義の覇権の手中にある限り、低賃金、非正規雇用などの問題から脱することはできず、青年たちも希望を抱くことができない」としたうえで、「今日の大会を始まりとして、各地で反米自主闘争を展開していこう」と呼びかけた。

 2大労組をはじめとする各界各層の参加者らによるアピールでは、不当な米軍駐留経費負担や米南駐屯軍地位協定(SOFA)、国家保安法廃止の世論を無視する文在寅政権への批判もあふれた。

 国家保安法廃止大行進のキム・ジェハ団長は、国家保安法廃止の立法を求める請願運動への賛同は10万人を達成(5月)したが180議席を持つ与党の国会議員中、20余人しか同意していないとし、「国家保安法廃止は反米自主のたたかいと共に民衆が前面に出て展開すべきだ」と強調した。

戦争記念館前で対朝鮮敵対政策と合同軍事演習の中止を叫ぶ参加者ら

 この日、採択された決議文は、▼平和、

1時間にわたり行進し、シュプレヒコールを叫んだ

統一を妨害する対朝鮮敵対政策の撤回▼分断の固定化、東北アジアの覇権維持のための米南同盟の破棄▼駐韓米軍の撤収▼国家保安法の廃止―を訴えた。

 大会後、参加者らは1時間にわたってシュプレヒコールを叫びながら行進。星条旗を破るパフォーマンスで大会は締めくくられた。

 日本でも連帯行動

 一方、ソウルでの大会と連動して同21日、在日韓国民主統一連合(韓統連)が東京・新宿でデモ行動を行った。韓統連は声明で、わが民族が生きる道は反米自主のたたかいで勝利する以外にないとし、今大会が運動を発展させる契機となることを信じると表明した。

 また同日、千葉市内で開催された朝鮮統一支持運動全国集会の参加者らは認証ショットで賛同を表明した。

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