厚生労働省 重点支援区域に選定 上越区域8病院 医療機能再編 加速へ

 厚生労働省は3日、上越、妙高、糸魚川市で構成する「上越区域」を、持続可能で質の高い医療提供体制を構築するため、技術的・財政的支援を行う「重点支援区域」に選定した。今後、区域内にある公立・公的8病院の機能再編や連携などが加速することになる。

 上越区域は、人工透析医療を提供していた病院1院で常勤医が不在となり、今後の医療提供体制が課題となっている。また区域内の病院は公立・公的病院が大半を占め、設置主体の多様性や隣県の大学医学部と関係の深い病院も多数あり、機能再編のためには国の支援が必要となっていた。県は9月、区域の医療提供体制を検討する「上越地域医療構想調整会議」の合意を経て厚労省に申請を行っていた。

 県は重点支援区域への選定により、機能再編などを検討する医療機関のデータ分析や財政的支援を期待する。県地域医療政策課は「今まで行ってきた、地域医療構想調整会議での議論をより深めていく。重点支援区域に選定されたことの意味を踏まえ、スピード感を持って取り組んでいく」とした。

 上越区域の公立・公的8病院は次の通り。

 ▽県立中央病院(上越市)▽県立柿崎病院(上越市柿崎区)▽県立妙高病院(妙高市)▽上越地域医療センター病院(上越市)▽新潟労災病院(同)▽上越総合病院(同)▽けいなん総合病院(妙高市)▽糸魚川総合病院(糸魚川市)

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