千葉県内3病院、30年間非課税の医療費に消費税上乗せ 返金方針

 千葉県内の3病院が、平成3年に非課税となった出産に関する医療費に対し、現在まで30年間にわたって消費税を誤って上乗せして請求していたことが分かった。3病院は対象者に対し返金対応する方針。

千葉市立の2病院、松戸市の医療センターで誤った医療費請求が明らかに

 請求ミスがあったのは千葉市立の青葉病院、海浜病院と、松戸市立総合医療センター。出産に関する費用は平成3年(1991年)の法改正で非課税となっているが、この3病院は個室使用料や初診料などについて謝って消費税を上乗せして請求し続けていたという。期間は法改正後から今年まで計30年間で、金額は3病院あわせて1,000万円を超え、対象者はのべ13,000人弱にのぼるとみられる。

 3病院とも対象者に対し返金対応する予定だが、千葉市立の2病院では時効となったものについては返金の対象とせず、かつ時効が成立していないものについても、記録がないものについては領収書がなければ返金できないとしている。具体的には、青葉病院については平成15年(2003年)5月以前、海浜病院は平成21年(2009年)5月以前。千葉市病院局で確認できるものについては対象者に郵送で連絡し、返金対応するという。松戸市立総合医療センターでの請求ミス分については、松戸市が返金対応を明らかにしている。

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