ロマインが現役引退 2017年9月に1試合9ポジション出場を達成

1試合9ポジション出場の最後の達成者であるアンドリュー・ロマインが自身のインスタグラムで今季限りでの現役引退を表明した。ロマインは2017年9月30日のツインズ戦に「7番・左翼」でスタメン出場し、2回は中堅、3回は右翼、4回は三塁、5回は遊撃、6回は二塁を守り、7回に捕手と二塁、8回に投手と一塁の守備に就いてメジャー史上5人目となる1試合9ポジション出場を達成(9回は引き続き一塁を守った)。また、今年8月に野手登板した際には弟オースティンとの兄弟バッテリーも実現した。

現在35歳のロマインは「僕は夢を持った少年でした。それは何か偉大なものになるという夢でした。もっと頑張って、もっと良くなって、世界でベストの人々と競争したいと思っていました。歴史の一部になりたいという夢でした。野球用具を置き、ベースボールを通して自分の旅を振り返ってみると、『ありがとう』という言葉しか思いつきません」と記し、現役引退を表明。インスタグラムの投稿にはファンやチームメイト、対戦相手やトレーナー、監督やコーチ、球団スタッフ、フロントオフィス、メディア、球場スタッフ、そして家族への感謝の言葉が綴られていた。

ロマインは2010年にエンゼルスでメジャーデビューし、2014年からの4年間はタイガースでユーティリティ・プレーヤーとして活躍。2018年にマリナーズでプレーしたあと、2019年はメジャーでの出場がなかったものの、昨季はレンジャーズ、今季はカブスでプレーした。メジャー11年間で通算609試合に出場して294安打、打率.233、11本塁打、86打点、40盗塁、OPS.587と目立った実績は残せなかったものの、1試合9ポジション出場や兄弟バッテリーなど、メジャーの歴史にしっかりとその名を刻んだ。

1試合9ポジション出場を達成したのは、ロマインのほかに1965年のバート・キャンパネリス、1968年のセザー・トバー、2000年のスコット・シェルドン、同じく2000年のシェーン・ホルターの4人だけ。また、今年8月12人のブリュワーズ戦で達成した兄弟バッテリーは、1962年のシェリー兄弟以来59年ぶり、メジャー史上16組目という珍しい記録だった。

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