ヤンキース&メッツの監督経験者 ショウォルターが史上5人目に

日本時間12月19日、メッツの新監督がバック・ショウォルターに決定したことが報じられたが、通算1551勝という実績に加え、メッツと同じニューヨークを本拠地とするヤンキースで監督経験があることが決め手になったとみられている。ヤンキースとメッツの2球団で監督経験がある人物はそれほど多くなく、メジャーの歴史をさかのぼってもケーシー・ステンゲル、ヨギ・ベラ、ジョー・トーレ、ダラス・グリーンの4人だけ。ヤンキースで黄金期の礎を築いたショウォルターは、メッツでどんな采配を見せるのだろうか。

ステンゲルは1962年に誕生したメッツの初代監督である。ヤンキースでは12年間でチームを10度のリーグ優勝と7度のワールドシリーズ制覇に導いたが、戦力が極端に不足していたメッツでは1年目に史上ワースト記録の120敗(40勝、勝率.250)を喫するなど3年連続109敗以上と低迷。4年目のシーズン途中に辞任した。

ヤンキースの名捕手として知られるベラは、ヤンキースとメッツの両方でリーグ優勝を経験している唯一の監督である。1963年限りで現役引退すると、翌1964年はヤンキースの監督に就任してリーグ優勝。しかし、わずか1シーズンで解任され、1965年はステンゲル率いるメッツに選手兼任コーチとして加入した。1972年からメッツの監督を務め、1973年にリーグ優勝を果たしたが、1975年途中に解任。1984年から再びヤンキースの指揮を執ったものの、翌1985年に開幕16試合で6勝10敗に終わると解任された。

トーレは1977年途中からメッツの監督を務めたが、1度もシーズン勝ち越しを記録できず、1981年限りで解任。ところが、ブレーブスとカージナルスの監督を経て、1996年にショウォルターの後任としてヤンキースの監督に就任すると、2000年までの5年間で4度のワールドシリーズ制覇、2007年限りで退任するまで12年連続ポストシーズン進出という黄金期を築き上げた。

グリーンは1989年にヤンキースの監督を務めたが、56勝65敗と低迷してシーズン途中で解任。1993年途中からメッツの監督に就任したものの、勝率5割以上のシーズンは1度もなく、1996年途中に解任となった。

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