オミクロン株、先進国で爆発的感染拡大呼ぶ 欧米各国で過去最悪更新

 年末年始の休暇シーズンを前に、欧米各地域で新型コロナウイルスの感染がまたも拡大している。イギリス、フランス、イタリア、アメリカはニューヨーク州で過去最悪を更新したほか、スペインでは一部地域で夜間外出禁止令が発令された。

イギリス、1日当たり10万人の新規感染者数へ

 英政府の保健当局は23日、この日判明した新規感染者が11万9789人だったと発表。2日連続で10万人を超え過去最悪を更新している。なお首都ロンドンでは陽性者の90%がオミクロン株の疑いだという。クリスマス休暇で人流増加が見込まれる中、ジョンソン首相は国民に対し「クリスマスプレゼント」としてワクチン接種を行うよう引き続き呼びかけた。

フランス、イタリアでも過去最悪を更新 

 同じ23日、フランスでは9万1608人、イタリアでは4万4595人とこちらも新規感染者が過去最悪を更新した。フランスのベラン保健相は「ほかの国々同様、オミクロン株による感染で2日ごとに感染者数が倍増している」と述べ、近く1日の感染者数は10万人を超えるだろうと地元テレビ局の取材に答えている。

スペイン・カタルーニャでは外出規制

 スペインでも23日の新規感染者数が7万2900人余りとなり、こちらも過去最悪を更新。これまで外出規制などは行っていないが、この爆発的感染拡大を受け、カタルーニャ州は23日夜から午前1時─6時までの深夜、未明の外出を禁止する。

アメリカ・ニューヨーク州、過去最悪の1日4万人弱

 米ニューヨーク州における新規感染者も3万8835人(22日)となり、過去最悪を更新している。前日より1万人近く増え爆発的な感染拡大の局面を示しているほか、さらにオミクロン株の占める割合が92%に上っている。

 これを受け、ニューヨーク市当局は恒例のタイムズスクエアにおける年越しイベントについて、例年6万人弱集まる観覧エリアへの入場者数を1万5000人までに制限すると発表した。また入場するには、ワクチン接種証明に加えマスク着用を求めるという。

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