読者が選ぶ今年と来年の漢字は? 2021は… 「耐」えて「忍」んで 「楽」しく「明」るい 2022に!

 今年も「耐」えて「忍」ぶことが多かったけれど、来年こそ「楽」しく「明」るく「笑」いたい-。

 長崎新聞は今月、情報窓口ナガサキポストのLINE(ライン)で、今年を振り返り、来年を占う漢字をそれぞれ募った。寄せられた投稿には、我慢が続く新型コロナウイルス禍2年目を乗り越え、前向きに新年を迎えようとする意気込みがにじんだ。

 13~19日に募集し、10歳以下から80歳代までの男女252人が回答した。

 ~変~

 今年の漢字として最も多く挙がったのは「耐」(19人)。松浦市の50代女性会社員は「昨年よりコロナの知識も経験も増えたが、元のような行動はまだ無理。気持ちの上で『もちこたえる』ところもあった」。2番目に多かったのは「忍」と「変」(各8人)。新たな変異株の出現も相次ぎ、忍耐が続いた1年だった。

 ~黙~

 少数意見からも、さまざまな感情や人間模様が浮かび上がる。「黙」にした長崎市の70代無職男性は「口はマスクで閉じられ、寄るな、触るな、しゃべるな、歌うなと『黙活』が推奨された」とぼやく。同市の60代無職男性は「コロナ新規患者数、テーブル1卓の人数制限、東京五輪のメダル数と、毎日『数』に右往左往した」という。

 ~縁~

 大村市の50代主婦は、息子が結婚し「家族同士も結ばれた。結婚式は友人や祖父母のためにネット配信され、たくましい若い力を実感した」ことから「縁」だという。松浦市の30代女性会社員は今夏出産し、待望の赤ちゃんを抱いた喜びを「会」で表現。そして来年は、わが子が健やかに成長し、世の中がコロナ禍から再生するよう願って「歩」を選んだ。

 ~優~

 来年は「楽」(16人)、「明」(14人)、「笑」(10人)などポジティブな意味が目立つ。旅行や宴会、コンサートなどの再開を待ち望む声も多い。

 「優」と答えた長崎市の50代主婦は今年、心がギスギスしてマスクを着けない人に厳しい視線を送ることもあったが、来年は「余裕を持ち、何かマスクをしていない理由があるのかもと思える自分になりたい」。

 ~実~

 大村市の20代男性会社員はV・ファーレン長崎のJ1「昇」格を、飲食店経営20周年を迎える雲仙市の40代男性は沈んだ世の中の「活」性化を、東彼川棚町の70代主婦は大学進学を目指す孫の努力が「実」ることを、それぞれ願った。

 ~屈~

 今年と来年を同じ「屈」にした佐世保市の40代男性会社員は、理由をこうつづった。「シャクトリムシは伸びたり縮んだりする。コロナで閉塞(へいそく)感が漂い、いろいろ抑制されているが、そんな世の中だからこそ新たな知恵が生まれるのでは。いつの日か伸びる(飛躍する)ための期間ととらえたい」(三代直矢)

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