横浜市、飲料水「はまっ子どうし」製造終了 ペットボトル「時代にそぐわなくなった」

12月で製造を終了する横浜市の「はまっ子どうし」

 横浜市は、水源の一つである山梨県道志村の清流水を詰めたペットボトル水「はまっ子どうし The Water」の製造を12月で終了する。水源林保全の大切さをPRする取り組みの一環だったが、環境問題の観点から「ペットボトルの使用が時代にそぐわなくなった」と市の担当者は話す。販売終了は2022年秋ごろを見込んでいる。

 市水道局によると、「はまっ子どうし」は2003年に発売開始。ラベルには道志村とのつながりが記載され、市内の自動販売機などで販売している。ここ数年の売り上げは年間100万本ほどで、売上金の一部は水源林保全活動などに寄付している。

 一方、事業開始から約20年がたち、プラスチック問題に対する社会の関心は年々高まってきている。市も国から選定された「SDGs未来都市」として2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す中、「ペットボトルで水源林保全の大切さをPRすることは時代にそぐわない状況になった」と判断した。代替容器にアルミ缶を使うことなども検討したが、コストの面で実現は困難という。

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