伝統〝鍋募金〟2年ぶり実施 ボーイスカウト糸魚川第1団  歳末たすけあい・海外たすけあい、小学生2人が活動

 年の瀬の〝鍋募金〟が伝統活動となっている日本ボーイスカウト糸魚川第1団(井伊光紃団委員長)は28日、糸魚川市内で協力を呼び掛けて集めた本年度の「歳末たすけあい・海外たすけあい」募金を市へ届けた。

ボーイスカウト糸魚川第1団に所属する小学5年と3年のカブスカウト隊員が、集まった募金を鍋に入れて米田市長へ届けた

 同団の街頭募金は三脚につるした鍋を募金入れとした形で、昭和39年の発団当時から続く。昨年はコロナ禍で実施できなかったため、今年は2年ぶり。19日、南寺町2のハピー奴奈川店前で行った。1カ所のみ、1時間半と決めて感染予防を講じて取り組んだ。

 当日はカブスカウト隊の小学3、5年生2人を中心に、リーダーも加わって店舗前に並んだ。18日に寺町1の正覚寺で行われた上進式で、3年生隊員はビーバー隊(年長~小2)からカブスカウト隊(小3~小5)へ、5年生隊員はカブスカウト隊の最終課程コースへそれぞれ進んだ。

 上進式で「真面目にしっかりやります」と約束した通り、2人は寒さに負けず「ご協力お願いします」と元気な声を響かせた。買い物客らが足を止めて「寒い中ご苦労さま」「頑張ってね」とねぎらいと励ましの声を掛け、社会の一助にと鍋の中へ善意を寄せていた。

募金入れの鍋を設置して買い物客らに協力を呼び掛けた(19日、ハピー奴奈川店前)

 小銭が詰まった袋もあり、山口明副団委員長は「昨年(募金活動を)休んだこともあってか、今年は多くの善意が寄せられたと感じている」と感謝した。

 募金額は歳末、海外合わせて約4万円。カブ隊2人が鍋に入れて市役所へ届け、同市共同募金委員会会長の米田徹市長へ手渡した。共同募金会と日本赤十字社を通じて福祉や紛争、自然災害などの支援に役立てられる。

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