カイル・シーガーが現役引退を表明 今季自己最多35本塁打101打点

日本時間12月30日、マリナーズからFAとなっていたカイル・シーガーが現役引退を表明した。妻のジュリーがツイッターで明らかにした。現在34歳のシーガーは2009年ドラフト3巡目指名でマリナーズに入団し、2011年7月にメジャーデビュー。11年間のメジャー生活をマリナーズ一筋で過ごし、通算1395安打、242本塁打、807打点を記録。オールスター・ゲーム選出1度、ゴールドグラブ賞1度以外に目立った主要タイトルやアウォードの受賞歴はないが、チームを支えた生え抜き選手としてファンに愛される存在だった。

シーガーは2014年12月に結んだ7年契約のラストイヤーとなった今季、159試合に出場して打率.212、35本塁打、101打点、OPS.723を記録。打率は自己ワーストの数字であり、率系のスタッツは伸びなかったが、本塁打と打点の両部門でキャリアハイを更新し、シーズン最終戦までポストシーズン進出の可能性を残したチームの戦いに貢献した。2022年の球団オプションが破棄されることが確実視されていたため、シーズン最終戦では地元シアトルの大観衆から大歓声を浴び、涙を流すシーンもあった。

今オフはドジャースでプレーしていた弟のコリーとともにFAとなり、去就が注目されたが、コリーがレンジャーズと10年3億2500万ドルの超大型契約を結んだ一方で、兄のカイルは現役引退を決断することに。労使交渉のもつれによるロックアウトで移籍市場の動きがストップしてしまったことが影響したとみられるが、マリナーズ一筋のフランチャイズ・プレーヤーとしてキャリアを終えたいとの思いもあったのかもしれない。

シーガーは妻のジュリーのツイッターを通して「本日、私はメジャーリーグからの引退を発表します。家族、友人、そしてファンの皆様、私のキャリアにずっとついてきてくれてありがとうございました。素晴らしい旅でしたが、人生の次のチャプターにも信じられないくらいワクワクしています」とのコメントを発表。通算出場試合、安打、本塁打、打点の各部門で球団史上4位の成績を残しており、間違いなくマリナーズの球団史に残る好選手だった。

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