昨年4月に電撃引退のエンゼルス・バットリーが現役復帰を希望か

昨年4月に「野球への愛情と情熱が失われた」として現役引退を電撃発表したエンゼルスの救援右腕タイ・バットリーが現役復帰を希望しているようだ。「オレンジ・カウンティ・レジスター」のジェフ・フレッチャー記者によると、バットリーはツイッターのスペースにおける会話のなかで現役復帰の意思を持っていることを明らかにしたという。2019年にチーム最多の72試合、短縮シーズンの2020年もチーム2位の27試合に登板したバットリーは現在、エンゼルスの制限リストに登録されたままとなっている。

現在28歳のバットリーは、2012年ドラフト4巡目指名でレッドソックスに入団し、2018年7月末にイアン・キンズラーとのトレードでウィリアムス・ジェレスとともにエンゼルスへ移籍。同年8月にメジャーデビューを果たした。2019年にはブルペンの一角としてメジャーに定着し、72試合に登板して72回1/3を投げ、6勝7敗2セーブ、26ホールド、防御率3.98、84奪三振を記録。クローザーのハンセル・ロブレスにつなぐセットアッパーの役割を担った。

ところが、さらなる成長が期待された2020年は27試合に登板して26回1/3を投げ、2勝3敗5セーブ、2ホールド、防御率5.81、18奪三振と成績が悪化。メジャーリーグ公式サイトでエンゼルスを担当するレット・ボリンガー記者によると、ジョー・マドン監督は昨年のスプリング・トレーニング終了時、バットリーにマイナー降格を告げたという。それに対してバットリーは「野球への愛情と情熱が失われた。殿堂入りやワールドシリーズ制覇、オールスター出場は僕の夢ではない。(プロ野球選手を目指すことを否定した)人々が間違っていると証明するためにプロ野球選手になることが目標だった」と現役引退を表明した。

エンゼルスはバットリーが現役復帰の意思を示したことを受け、ロックアウト終了後に何らかの対応を取る見込みだ。弱体投手陣を抱えるなかで、元セットアッパーが万全の状態で復帰できるのであれば大きな戦力となるが、バットリーは再びエンゼルスのユニフォームを着ることになるのだろうか。

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