大河ドラマ「鎌倉殿」 寒川町で梶原景時の探訪ツアー人気

梶原景時ゆかりの地を巡る歴史探訪ツアー(昨年12月20日)=寒川町

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する重要人物、梶原景時が館(やかた)を構えた寒川町。同町観光協会は昨年12月から、景時の関係先を巡る歴史探訪ツアーを始めた。開催日は、景時の月命日の「20日」に設定し、2月まで開催が決まっているが、初回と1月20日開催分は受け付け直後に募集枠が埋まる人気ぶりという。同協会は、景時の新たな人物像に光を当て、年間を通じて景時をPRする企画を展開する計画だ。

 梶原景時は、1180年の「石橋山の戦い」に敗れ、「しとどの窟」に隠れた源頼朝を平家の追手から逃し、命を救ったことで知られ、鎌倉幕府の体制づくりに尽力した「鎌倉殿の13人」の1人。同町一之宮に館を構え、跡地からは堀の跡や素焼きの皿などが発掘されている。

 同協会は大河ドラマの放送が決まった後、2020年10月に公式ホームページに梶原景時コーナー「一之宮の梶原さん」を開設。親しみやすいイラストを使い、鎌倉幕府草創期に活躍した景時の歴史的な役割や、これまで顧みられていなかった人物像にスポットを当て、紹介してきた。

 特に注力しているのは、景時ゆかりの地への観光誘客。昨年12月20日にスタートした歴史探訪ツアーは、館跡など景時の関係先を中心に寒川神社や川とのふれあい公園など町内名所や「景時まんじゅう」「景時最中(もなか)」を販売している和菓子店などを同町観光ボランディアガイドが解説しながら巡る内容。同神社参集殿の料理長が鎌倉時代の食を再現した弁当も楽しむことができる。

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