上越市の西横山集落で15日、小正月行事「オーマラ」が行われた。一連の小正月行事のクライマックス。広場に立てられたオーマラ(さいの神)の周りで炎が飛び交い、笑い声が響いた。
オーマラ行事は集落の男衆が火の付いた麻柄のたいまつで頭をたたき合い、無病息災を願う。昨年は規模を縮小し子どもたちが行ったが、今年は感染症対策を講じ、例年同様に大人によるオーマラを実施した。
男衆はたいまつを振り回しながらさいの神の周りを駆け回る。前を走る姿に追いつくと、たいまつで頭を勢いよくたたき、火の粉が散るとともに小気味よい音が響く。「オーマラ、オーマラ」という掛け声と、はやし立てる声、笑い声が響き渡った。
新潟市から同集落を訪れ、住民に交じって体験した本間誠一郎さん(53)は「年末に行事のことを知り、ぜひ参加したいと思っていた。頭をたたかれたとき、つき物が落ちたような気持ちになった」と話した。
撮影に訪れた同市内の女性は「とても楽しかった。大人たちが楽しそうに走り回っているのが印象的」と語った。