高校女子ソフト 向陽と長崎商が合同トレ 大崎野球部の練習「山」走り体感

山道を一緒に走って意識を高め合った向陽と長崎商の選手たち=西海市

 全国高校女子ソフトボール選抜大会(3月19~22日・広島)に長崎県代表で出場する向陽と、県予選準優勝の長崎商が10日、西海市で合同トレーニングに励んだ。昨春の甲子園に出場した大崎のランニングメニューなどを体験。険しい山道で声を掛け合いながら“球春”到来へ向けて、鍛え、意識を高め合った。
 ソフトボール選手でもある大崎野球部の秋吉健太部長の母校、佐世保西男子ソフトボール部が数年前から大崎の練習を体験しており、今回は女子の長崎商が2年連続、向陽が初めて参加。大崎の選手が「山」と呼ぶ西海市大島町の百合ケ岳の登山道を2時間半ほど走った。
 「階段の高さや幅、障害物など、走るリズムが不規則なほど使う筋肉が違っていい」。大崎の清水央彦監督がこう話すように、全身を使って懸命に駆け上がった。大崎の選手に食らいつきながら「ナイスファイト」と健闘をたたえ、苦しむ選手を支えるなど、協力しあう姿も見られた。監督陣は「向陽に負けるな」「長商を抜け」とげきを飛ばしていた。
 両チームの主将が競り合う場面もあった。向陽の樋口琴音主将は「いつもはライバルだけど、一緒にできて刺激になった。大崎の雰囲気や、先輩と後輩の関係性など勉強になることも多かった。全員が意識を高くして全国で上を目指したい」と充実した表情で汗を拭った。下山後は近くの町民からミカンのデザートや漬物などが振る舞われた。
 県内女子ソフトボールは向陽、長崎商に加え、九州文化学園、長崎女などによる競争が激化。全国レベルでの好成績も目立っており、昨年は長崎商が選抜大会で3位、インターハイで優勝(4校同時)している。


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