桝太一が日テレを退社し、大学の研究員へ転身。「バンキシャ!」キャスターは継続

日本テレビの桝太一アナウンサーが、今年3月いっぱいで同局を退社し、「科学の伝え方」を研究・実践するため、アナウンサーから大学の研究員へと転身することを、自身がキャスターを務める「真相報道 バンキシャ!」(日曜午後6:00)内で発表した。

桝アナは、同志社大学ハリス理化学研究所の専任研究所員(助教)として、科学を社会に適切に伝える方法について研究し、同時に自ら実践していく道へ進むという。また、「真相報道 バンキシャ!」のキャスターは継続し、4月からは研究者とキャスターの二足のわらじを履くこととなる。

桝アナは「2006年に入社してから16年、アナウンサーとしてさまざまなジャンルの番組を担当させていただいてきました。大好きな生き物たちの魅力を伝える日もあれば、自然災害・コロナ禍のニュースを伝える日もありましたが、自分の中で共通して考え悩み続けてきたことは、『どうすれば、もっと適切に科学を伝えられて、よりよい社会に貢献できるだろう?』という点でした。伝え方一つで、もっと魅力的にできることもあれば、避けられたはずの誤解もあったと感じてきたからです。それを解決する手段の一つが、科学と社会をつなぐ『サイエンス・コミュニケーション』という学問分野です。日本でもすでに多くの皆さんが研究・活躍をされていて、私もこれまで微力ながら携わってきたつもりでしたが、40歳を迎えたことを一つの節目として、今後の人生を使って本格的に取り組んでいこうと決意するに至りました」と今回の決断に至った理由を語り、「40年のうち、科学好きとして学んできた前半と、伝え手として学んできた後半、その二つを組み合わせることで、今後もしかすると自分にしかできない形で社会に貢献できることがあるのではないか、と考えております」と思いを伝える。

さらに、「今回、まだ研究者としての実績もない私を受け入れてくださった、同志社大学ハリス理化学研究所には、感謝の気持ちとともに、これからの活動で応えていく所存です。また、テレビの世界から程遠くアサリを研究していた変わり者を採用してくれたばかりか、分不相応といえる立場にまで抜てきし、成長させてくださった日本テレビには、心の底から感謝しています。『真相報道 バンキシャ!』をはじめ、これからさまざまな場を通して研究の成果を還元していければと、決意を新たにしております」と率直な心境を述べ、新たな形での成長を誓う。

そして、「この16年間の大切な“ファースト・キャリア”で培った経験を生かし、お世話になった皆さま、そして何より、温かく見守ってくださってきた視聴者の皆さまに恩返しできるよう、新しい道へ進んでいこうと思います。引き続きどうか、よろしくお願い申し上げます」と告げている。

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