チタンで閉校記念品 古城小5、6年生6人 日本製鉄、新和メッキ工業が協力 着色の体験も

 上越市立古城小(保坂修校長)の5、6年生6人は地元企業の協力で閉校記念品を企画、デザインした。記念品はチタンを使ったキーホルダー兼しおりの「Key Mark(キーマーク)」。その引き渡しが28日に行われた。

 5、6年生は総合学習で港と地元企業のことを学習。同校に隣接する日本製鉄東日本製鉄所直江津地区(同市港町2)が、本年度末で閉校となる同校に記念品を贈りたいと提案した。

 記念品は同社のチタンを使った新和メッキ工業(同市土橋)の雑貨ブランド「iroiro(イロイロ)」を基に、児童がアイデアを出し合い、「大人になってからも使える」「使うたびに古城小を思い出す」という思いを込めて決めた。

完成したキーマークに喜ぶ児童。「古小」の文字と波がデザインされている

 デザインは校章にある「古小」と波を入れ、薄い水色と濃い青のグラデーションで空と海を表現。キーホルダーとしおり(ブックマーク)から「キーマーク」と名付けた。東日本製鉄所直江津地区品質管理部チタン管理室の荻野匡主査、新和メッキ工業の瀧見直晃社長から品物を手渡された5、6年生は、「自分がデザインしたとは思えない」「見ていたいから、しおりとして本に挟めない」と感激した。キーマークは全校児童に贈られる。

 児童は続いてイロイロの魚形定規&レターオープナー「fish(フィッシュ)」に着色する体験を行い、キーマーク製作の過程を学んだ。電気を通した処理液に入れることで色が付き、電圧でその色が変わる。児童は色のデザインを考え、処理液に浸した。fishは事前に5、6年生の名前が入れてあり、こちらもプレゼントされた。

電気を流した処理液から「fish」をゆっくり引き上げて色を着けた

 宇都木旅人君(6年)は「思ったより光っていて、すごくうれしい。いい思い出になった。大切に使いたい」と話した。

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