兄の大活躍を横目に地道に実力を磨いた甲本雅裕

俳優の甲本雅裕が2日、都内で行われた初主演映画「高津川」(錦織良成監督、11日公開)全国公開記念舞台あいさつに出席したことを、各メディアが報じた。

島根県を流れる清流「高津川」の流域で、自然と文化、そこに根ざす仕事を大切に暮らす人々を描いた物語。

当初、2019年11月に中国地方5県で先行公開され、その後全国公開される予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため延期。ようやく公開が実現する。

甲本は当初、主演とは知らされずにマネージャーから台本を渡されたのだとか。「最初から読んでいって、読み終わった時に『これ、主役じゃねえか!』と。マネージャーに確認したら、『そうですよ』って。人が初めて主役をするのにそんな簡単なのか」とやりとりを明かし、笑わせたという。

岡山市生まれの甲本の実兄はTHE BLUE HEARTSのボーカルとしてカリスマ的な人気を持つ甲本ヒロト。

大学卒業後、アパレル会社に入社するが2年で退職し、俳優の梶原善の誘いを受けて1989年から脚本家の三谷幸喜氏が主宰していた劇団・東京サンシャインボーイズに入団。1994年に同劇団が充電に入るまで在籍し、ほぼ全作品に出演した。

2004年に出演したポッカの「キレートレモン」のCMで兄がボーカルをつとめるザ・ハイロウズがCMソングを担当し、初めての〝兄弟共演〟を果たした。

2005年公開の映画「リンダ リンダ リンダ」ではTHE BLUE HEARTSの急造カバーを目指すガールズバンドが所属する軽音楽部顧問として出演。三谷作品のみならず、数々の映像作品に出演し、今や欠かせないバイプレーヤーとなった。

「兄の大活躍に焦らず、コツコツ実力を磨いた結果、俳優として確固たる地位を獲得することになった。息の長い俳優になるだろう」(芸能記者)

初主演映画に対する評価が気になるところだ。

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