北方領土問題「解決されず、誠に遺憾」岸田総理

 岸田文雄総理は7日都内で開かれた北方領土返還要求全国大会であいさつし「戦後76年が経過した今もなお、北方領土問題が解決されず、日本とロシアの間に平和条約が締結されていないことは、誠に遺憾」と語った。

 岸田総理は「昨年10月、プーチン大統領と電話会談を行った。会談で私から北方領土問題について、次の世代に先送りすることなく、プーチン大統領と共にしっかり取り組んでいきたい旨を述べ、プーチン大統領からは、平和条約締結問題も含め、二国間のあらゆる問題に関する対話を継続していく意向である旨の発言があった」と紹介。

そのうえで「領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針の下、2018年のシンガポールでの首脳会談のやり取りを含め、これまでの諸合意を踏まえ、2018年以降の首脳間でのやり取りを引き継いで、粘り強く交渉を進めていく」と述べた。

また北方4島交流事業に関して、岸田総理は「航空機墓参を始めとする元島民のための人道的措置を重視しており、四島をめぐる交流事業と併せ、可能な限り早期に再開したい旨を述べ、プーチン大統領からは引き続き協議していきたい旨の発言があった」とした。

岸田総理は「領土交渉を進展させるためには、国民一人一人が関心と理解を深め、政府と国民が一丸となって取り組むことが不可欠」と強調した。(編集担当:森高龍二)

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