アベノマスク「配送費は当初から想定」と総理

 政府が新型コロナ対策で推奨する不織布マスクでない、布製の「アベノマスク」。7日の衆院予算委員会で、後藤茂之厚生労働大臣は「不織布マスクの内側にガーゼをつけて頂くとマスクの着用が心地よくなる」などと答弁。

 希望者への配送費用に10億円とか言われる中、岸田文雄総理は希望者への配送費は「当初から想定していた」ときっぱり。大量に寝かされた状態で1昨年8月から昨年3月までの倉庫保管料だけでも税金6億円を使った反省など全く見えなかった。

 この日、立憲民主党の小川淳也議員は「アベノマスクに37万件の応募があったが、在庫は8000万枚しかない。担当課の厚労省医政局経済課の職員は約30人。37万件の応募精査には1人1万件超える。大事な医政局の職員30人を1人1万件、1か月かけて精査させることに、国政上、どれほどの意味があるのか」と質した。

 またアベノマスクの用途について「使い捨て雑巾にしたらいいんじゃないか、野菜栽培の苗床にしたらいいんじゃないか、野菜の乾燥防止だとか、赤ちゃんの暑さ防止保冷剤を入れたらどうかなど、こういう用途のために税金でマスクを調達したんじゃない。それを査定して配送することは政策判断として適切か」と質した。

 

 後藤厚労大臣は「適切な用法かというと、有用とは少し違うと思う」と答えた。小川議員は、これを受け、配送料問題も含め「都道府県、市町村、国の出先機関に一定量配送して、という方がまだましではないのか」と提案した。

 しかし岸田総理は「配送予算は想定していたわけだから、配送して有効利用いただくことを考えて頂くのは意味があるのではないか」などと苗床や雑巾にしましょうと言っていることも含め、有効利用してもらうことを考えてもらうことに意味がある、などと強弁した。(編集担当:森高龍二)

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