JR東日本、都内の駅ホーム上にクリニック開設 将来的には地方へも設置方針

 JR東日本は8日、2022年4月にJR中央線 西国分寺駅ホーム上に、日本初となるクリニックを含む「スマート健康ステーションを開設すると発表した。内科については対面診療、皮膚科、耳鼻科、婦人科などの診療についてはオンライン診療も行う「ハイブリッドクリニック」になるという。将来的にはこうした施設を地方駅にも開設し、都市部の専門医が地方の主治医をサポートできることを目指すとしている。

検査室、オンライン診療ブースを備える「ハイブリッドクリニック」

サービスイメージ(JR東日本提供)
JR西国分寺駅に設置される「あおいクリニック」の間取り図(JR東日本提供)

 JR東日本が、駅を医療の拠点に活用する新しい取り組みを開始する。2022年4月に、日本初となる駅ホーム上の医療施設「あおいクリニック」(JR中央線 西国分寺駅上り方面ホーム)を開設する。診察室を複数持つほか検査室、さらにはオンライン診療のためのブースを備え、対面診療、オンライン診療両方に対応する。診療科目としては対面診療の内科をベースとするが、患者がオンライン診療ブースを利用するかたちで皮膚科、耳鼻科、婦人科などの診療を行う予定だという。オンライン診療については、例えば皮膚科診療時にはダーモカメラなど、幹部を詳細に撮影できるデジタルツールを使用して診察支援するほか、患者の状況によっては併設の内科、西国分寺駅周辺のクリニック、JR東京総合病院などの基幹病院との連携を行なって対応する。

地方への展開も視野に

JR東日本提供

 同社は今回の形態の医療施設を「ハイブリッドクリニック」と呼び、対面診療とオンライン診療を組み合わせて様々な診療形態に対応することで、患者も医療従事者も「どこにいても医療を受けられる・提供できるくらしの実現」を目指すとしている。具体的には今後、同様のクリニックを医療資源の少ない地方の駅に設置し、それぞれのハイブリッドクリニック間で、都市部の専門医が地域の主治医をサポートする取り組みを推進することなどを計画しているという。

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