「佐渡金山は生き地獄の代名詞」朝鮮外務省の研究員 世界遺産登録めぐる日本政府の対応非難

朝鮮外務省日本研究所のラ・グクチョル研究員は8日、同省ホームページに「日本特有の傲慢性と狡猾さ」と題した記事を掲載し、佐渡金山(新潟県)の世界文化遺産登録をめぐる日本政府の対応を非難した。内容は以下の通り。

朝鮮外務省庁舎

日本の政府閣僚と自民党の保守勢力が朝鮮人強制労働の事実を否定し、佐渡金山を世界文化遺産に登録しようと画策している。

佐渡金山は朝鮮人労働者に対する殺人的な労働強要と深刻な民族的差別行為により、こんにちまでわが人民の間で、生き地獄の代名詞として呼ばれている。

それにも関わらず日本の右翼保守勢力は佐渡金山を世界文化遺産候補に推薦することが「日本の名誉に関わる」「正々堂々と推薦すべき」と強弁し、挙句の果てには朝鮮人強制徴用被害者があたかも日本人と同じ待遇を受けたという荒唐無稽な主張まで持ち出している。

このような中、日本政府は強制労働の事実を隠蔽し、江戸時代における有数の金の産地という風呂敷をかぶせて、ユネスコに佐渡鉱山を世界文化遺産候補として推薦した。

これは、かつて朝鮮に対する植民地ファッショ統治の犯罪の歴史を否定し、覆い隠そうとする日本特有の傲慢性と狡猾さの集中的な発露であり、苛酷な苦役と飢えで犠牲になった魂と朝鮮人民に対する冒涜である。

日本が朝鮮とアジア諸国に対する侵略を「文明」と「繁栄」をもたらした「進出」だと表現し、戦犯の歴史を美化・粉飾しているのは、血なまぐさい過去を踏襲するということであり、まさにここに日本社会を反動化、右傾化へと促そうとする日本の反動勢力の歴史わい曲策動の危険性がある。

日本の名誉とは佐渡金山を世界分遺産に登録することではなく、過去の侵略、反人倫犯罪の歴史に対して誠実に反省し、謝罪するところにある。日本の保守勢力がいくら無理筋な主張をしても、侵略と犯罪の痕跡がありありと残る佐渡金山は絶対に世界文化遺産にはなり得ない。

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